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第49回 BERTONE X1/9

 
 
 
M3アルピナのプロショップですからショウルームに並ぶ車輌はM3アルピナがほとんどですが
取り扱い車種は以前メンテナンスレポートにも書きましたが多種多様だったりします。
今回はベルトーネX1/9のインプレッション。
約半年間かけ工場長が仕事の合間を縫ってエンジンオーバホールと足廻りのフルブッシュ交換、ブレーキオーバーホール等
全てオリジナルの新品パーツで組み上げ先日完成したのでエンジンオイルの交換をしこれからナンバーの取得です。
作業中は、工場の奥にリフトアップしている状態をご覧になったお客様も多いと思います。
 
 
  
 
 
デザインはイタ車では有名なマルチェロ・ガンディーニ。
ランボルギーニ、ランチア、マセラティのデザインでも有名な方ですね。
 
 
 
 
X1/9は1972年から1989年まで生産され、
マイナーチェンジも何度か行われエンジンも当初は1300ccでしたが途中より1500ccに変更され
1982年初めまでフィアット社で生産、その後89年までベルトーネ社で生産。
何故かと言うと赤字続きだったからだそう。
イタ車らしい経歴をもつ、16万台以上生産された初めての量産ミッドシップスポーツカーです。
 
 
 
 
 
 
 
 
レストアするに当たって、パーツはオリジナルパーツを全てチョイス。非常に人気の高いモデルなのですが
一般には純正パーツはなかなか手に入りにくい状況のようですが
日本、イタリア、アメリカに太いネットワークを当社も持っていますのでそこまで苦労せず全てのパーツを取り揃えました。
ボディの状態はずっとガレージ保管でしたし湿度の管理もしていたので、
この車の泣き所でもある錆の発生は皆無に近い状態できっちりと各パーツの角が立っています。
 
 
 
 
 
走行距離は11,000kmもちろんディーラー車。
何度か国内ディーラーの変更がありましたが、最後はオートリーゼンが正規輸入代理店でした。
 
 
 
 
 
 
 
シートはファブリック。シートもモデルによりレザーだったりもします。
 
 
 
 
 
サイドミラーの視認性はイタ車らしくあまりよくは無いですがサイドガラスからの立ち上がりが
なんとも言えずに味がありますね。カウンタックと同じくこの手の車はデザイン重視です。
 
 
 
 
 
 
 
 
エンジンは直列4気筒1500ccではっきり言って非力なエンジンですが
足廻りの強靭さはスポーツカーそのもの。競技モデルも数多く今でもその実力の評価は高いそう。
 
 
 
 
特別なエンジンオイルが必要なわけではなく、いつものようにオイルシステムクリーナーを入れ
アイドリング後、エンジンオイルを抜きFUCHS TITAN 5W−50を注入。
 
 
 
最後にメタライザーを施工し作業は完了です。
本当にこの液体は細かなエンジンノイズが消えエンジンのフィーリングが良くなるアイテムですね。
エンジンオーバーホール後のエンジンにも関わらず、そばで聞いていると音の変化が良く分かりますし
なにより走ってみると注入前のアクセルレスポンスとの違いにいつもびっくりさせられます。
 
 
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