メンテナンスレポート > 過去のメンテナンスレポート > 第21回 E46 320iエンジン不動

ページタイトル

第21回 E46 320iエンジン不動

 
    
 
 
エンジン不動のE46 320iが入庫しました。
E46型で不動は珍しいなぁ・・・と思い早速調べてみました。
まず、スターターを回すとクランキングはして
エンジンは回ろうとしています。どうも正常に点火されていないようです。
原因は?
 
 
 
 
 
DMEテスターを車輌に繋ぎ、点火やアイドリングに関わる各センサーの異常を
一つ一つ検査してみましたが特に異常無し。
 
 
 
 
ダイレクトイグニッションコイルを外し、プラグを見てみると
6本ともに真っ黒を通り越し、カーボン汚れが接地電極と中心電極
に大量に付着しており、その汚れが両電極とくっつき合ってしまっているので
これでは火花は飛ばないですね。

ですが現代の車はCPUにより燃調は調節されているのにも関わらず
ちょっと普通ではない異常なプラグの汚れ方だったので
釈然としないのでもうちょっと調べてみました。
 
 
 
 
フューエルフィルターを外すと、上の写真を見ていただければ
説明は要らないほど汚れています。ちなみに黒い液体はガソリンです。
(普通のハイオクガソリンはピンク色です。)
通常、アルミの筒の中にフィルターは入っていますが 分解してみました。
エンジンオイルにまみれたような年式から考えると異常な汚れ方です。上の写真です。
 
 
 
 
 
  
 
 
フューエルホース内も随分と汚れており、本来であれば
フューエルホース全て交換したかったのですが
お客様と相談し、今回はフューエルホースの清掃を実施致しました。

今回のケースは、年式から考えるトラブルとしてはレアなケースでしたので色々と調べた結果、
お客様が常に入れているGSのガソリンがあまり良くなかったようです。

よく粗悪燃料で騒がれるのは軽油で、どこそこのレギュラーガソリンやハイオクガソリンが
粗悪だと騒がれることは無いですが、小売の状態でのガソリンの保管設備、保管状況によって
『質』は変わってくるようです。その他にも原因はあるのかもしれませんが
私自身そこまでは良く分からないのでガソリンの話しはここまでで。

今回はこれくらいの軽症ですみましたが、ひどくなればインジェクターの詰まり等も起こり得ます。
フューエルフィルターは外見では汚れ具合はわかりづらいですが
定期的な交換が故障を防ぐ、メンテナンスだと思います。
 
空白