ページタイトル

第20回 E36 M3B

 
    
 
 

E36 M3Bが入庫致しました。
走行距離は約70,000km。
今まで特に何もしていないようなら、そろそろ全てのリセット作業が必要な距離かな?と思います。
こちらの車輌も無料50項目点検から申し込みがあり
点検後、お客様と打ち合わせをし、
今回はエンジンオイル漏れ、パワステオイル漏れ、デフオイル交換、足回りブッシュ交換
を作業することになりました。他にも何点か気になる部分はありましたが
優先順位を付け、残りは次回に作業する予定です。

 
 
 
 
エンジンオイルの漏れはカムカバーガスケットとプラグホールガスケット
エンジンブロック横に付いているプレッシャーバルブからの漏れが確認出来ました。
上記部分のパーツは全て交換し、エンジンオイルラインを清掃し
この部分の作業は完了です。
 
 
 
 
 
デフオイルも随分長い間、交換されていなかったようです。
ここまでスラッジが出てしまうと規定の粘度は全く保たれておりませんでした。
しっかりと時間をかけオイルを抜いた後、新油を注入して完了です。
 
 
 
 
 
パワステオイルはタンクとインテークホース、リターンパイプ
からの漏れが確認出来ました。各パーツを交換し、
ギアボックス内の古いオイルとスラッジを除去し新油を入れ
正常にステアリング機構が作動しているか確認し、問題が無ければ終了です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
最後に足回りブッシュの交換です。
各パーツの消耗具合は拡大写真を見ていただければ分かると思います。
確認した所、全て新車時から交換されていないのが分かりました。
切れは見れませんでしたがガチガチに硬化してブッシュとしての効果は期待出来ません。

昔より乗り心地がちょっと・・・・・
初めてBMWを乗ってみたが他の車と比較検討が出来ないから良い状態か悪い状態か判断が出来ない・・・・・
と思っている方は一回自身の目で確認出来るショップで見てもらうのが良いでしょう。
 
 
 

最後に4輪アライメント測定をし、調整すべき箇所は調整し、
テストランを行い問題が無ければ作業は終了です。
第4回のアライメントに関するインプレッションと重複しますが
調整する上でもっとも必要なのが調整する側の人間との綿密な『打ち合わせ』だと言うことです。
調整してもらったけれども真っ直ぐ走らない。ステアリングが曲がっている
と、来店される方も少なくないのですが、大概の方は全てそのお店に任せきりにしてしまっている
ケースが多く『打ち合わせ』をしてる方はほとんどいませんね・・・・・

さて、全ての作業が終了し、テストランをし各部の動作チェックをし問題が無ければ納車になります。

足回りに関しては、交換前の硬化したブッシュの時には各部よりギシギシ、コトコトと
いった感じの異音や路面からの突き上げが非常にストレスを感じましたが
交換後は異音もなくなり路面の凹凸をしっかりとトレースし、しっとりした新車時の走りを取り戻しました。

エンジンの吹け上がりは、エンジンオイルラインのスラッジ除去により
3500rpmからの吹け上がりは気持ち良い物になりました。
M3はやはりおもしろいなぁとつくづく感じてしまう一瞬です。

パワステに関しては、ギアボックス内のスラッジ除去と
FUCHS ATF4000の効果によりステアリングの感触は
重すぎず、軽すぎず小気味良くコーナーリングを楽しめるようになりました。

次回のメンテナンスメニューをお客様と打ち合わせをし納車となりました。

 
 
空白