【E46 B3S Cabriolet】足廻りブッシュ交換【65,000Km】
こんにちは。オートファイン＠横浜です。
今年の営業も残すところ一週間となりましたが
年内納車の車が4，5台残っているような状況です。
レストア中の売約車も含め、そのまま年越しでお預かりする車もあり
ご迷惑おかけしますが一台一台丁寧に仕上げていきますので宜しくお願い致します。
珍しいカラーのB3Sカブリオレの整備入庫。
9月にエンジンオイル交換でご来店されたお客様で
今回は足廻りの見直しとタイヤ交換・チェックエンジン点灯修理等の整備を中心に進めていきます。
最初にご来店された時に車高が低いと気にされており、調べてみると
リムジン用のコイルスプリングが装着されていました。
おそらく前オーナーが車高を低くする為に装着したものだとは思いますが
現オーナーはオリジナル重視の為、スプリングを正規のものと入れ替えします。
それに伴い、足廻りブッシュも新品に交換していきます。
こちらが今回交換する足廻りパーツ一式。
フロント・リアアッパーマウント
フロント・リアスウィングサポート
フロント・リアスタビブッシュ
フロントロアアームコントロールブッシュ
フロント・リアスプリングパッド
フロント・リアバンプラバー
フロント・リアコイルスプリング(ALPINA・カブリオレ用)
ショックアブソーバーは十分な減衰力を保っていた為、交換せずに使用します。
フロントはストラット式サスペンション構造。
リムジン用のコイルスプリングを使用していると
ショックアブソーバーが沈み込んだ際に発生する
キャンバー変化が大きすぎてしまうという事もあり
本来のステアフィーリングや接地感と変わってくるのも事実です。
フロントセクション部分の交換。
スプリングパッドの交換は見逃されてしまう事も多いですが
足廻りブッシュ交換時には必ず交換しておきたいパーツのひとつです。
スプリングコンプレッサーを使用し、新品のパーツを組み込んでいきます。
ショックアブソーバーを元に戻していきますが
接地させるまで仮締めで固定しておきます。
本締めは接地させ、軽くてテストランをした後行います。
フロントのスウィングサポートとスタビブッシュの交換。
スウィングサポートのボールジョイントの動きが悪くなってくると
スタビの働きも悪くなる事で、コーナーリング時の車体の傾き(ロール)が大きくなり
ハンドリングバランスが本来のものと大きく変化してしまいます。
ブーツが破れるのも時間の問題のスウィングサポート。
ロアコンブッシュの交換。
E46モデルではブラケット一体式でのデリバリーになります。
足廻りブッシュの交換頻度は一番のブッシュではないでしょうか。
ブレーキを踏んだ際に伝わる足廻りから振動や異音の原因は大概がこの部分になります。
放置してしまう事でコントロールアーム本体のボールジョイントが駄目になり
アームASSYでの交換が必要になるケースもありますので
少しでも違和感を感じたら交換が必要な箇所でもあります。
リアセクションに作業は移ります。
セントラルアームが採用されているリアセクションは
路面にタイヤを接地させる能力に秀でており、
FRの車にとって非常に優秀な足廻り構造ではあります。
ブッシュ等の消耗速度は早く交換頻度は多い足廻りになりますが
ブッシュの状態が良好であればあるほど
その車本来のポテンシャルを十分に楽しめる足廻りとなっています。
リアのスプリングパッドは厚さの設定がありますので
その車にあわせて変えていくのが良いでしょう。
リアスウィングサポートとスタビブッシュの交換。
リアはゴムブッシュ式のスウィングサポートになります。
リアのスタビブラケットが脱落していた為、新品に交換。
軽くテストランした後に各アームや取り外した箇所を既定のトルクで固定し
4輪アライメント測定と調整。
コイルスプリング交換前はリアタイヤにフェンダーが被っており
随分と車高短に見えましたが、程好い車高に落ち着きましたね。
テストランとリセッティングを何度か繰り返し行い、
足廻りの分解によってバランスの崩れた数値を合わせながら
実際の走りが一番ベストな状態にまで調整を進めていきます。
ベストな状態のアルピナの足廻りのフィーリングはやはり素晴らしいですね。
チェックエンジン点灯修理・ATF交換・デフオイル交換等の作業が終了し
最後のテストランで各部のチェック。
問題が無い事を確認し納車となりました。
投稿者：autofine at 17:30 | メンテナンス