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2014年11月18日

【E46 M3】法定24ヶ月点検&車検整備【76,000Km】

こんにちは。オートファイン@横浜です。

最近の夜はドライブを楽しんでいます。

キャブセッティングがバッチリ行われた車はステージを選ばず楽しいものですね。 

先月売約となったE46 M3の納車整備。

前オーナーが手放す直前まで、しっかりとメンテナンスを行われてきた事もあり

オイル類の交換を中心に整備を進めていきます。 

M3やALPINA、特に過給装置が付いていないモデルはエンジンオイルの性質により

ガラッとそのフィーリングが良くもなり、悪くもなります。

もちろん交換方法ひとつとっても、上抜きより下抜きの方が良いわけですが

オイル排出にかける時間や、どのようにしてエンジン内部に堆積したスラッジを

車外に排出するか等、単純な作業に見えるかも知れませんが

中古車の場合、その車の状態に合わせた交換の方法やポイントがあります。 

日常生活の中だけで使用する事のみを目的とした車、いわゆる足車であれば

そこまで深く考える事無く、エンジン内部の潤滑という点のみに着目し

オイル交換していけば良いかとは思いますが、M3やALPINAを足車として

考えている方は少ないかと思います。やはり気持ち良く走れる事。

それに尽きるのではないでしょうか。

だからこそ、オイル・交換方法共にしっかりとした品質や技術が求められるわけです。 

オイルエレメントも同様ですね。

エレメントの交換は、エンジンオイル二回の交換に対して一回の交換でOKだと

情報誌等で言われている事もありますが、交換工賃はかかりませんし、

¥2,000〜¥3,000程度のパーツなので、基本的に当社では毎回の交換をおすすめしております。

エレメントをセットする前に、エレメントケース内の汚れもブレーキクリーナー等を使用し

綺麗に洗浄しておく事も大事な事でしょう。 

今回の納車整備で使用したエンジンオイルはFUCHS TITAN 5W-50になります。

納車時にYACCO GALAXIE GTを新オーナーにプレゼントしたので

ご自分のドライブフィールにマッチングしたオイルを見つけてみて下さいね。 

ミッションオイルの交換。

そこまで汚れは目立ちませんでしたが、たとえ同じ道であっても

乗り手が変われば走らせ方が変わるのは必然ですね。

どの程度の距離や時間で交換時期が来るのかを主治医として把握しなくてはいけません。 

こういったところも漏れが出ないようにシールテープを毎回交換します。 

今回入れたオイルはFUCHS 5SPEED 75W-90

新オーナーはこのM3を購入前にE90 B3 Bi-Turboをお乗りだったのですが

納車されて1か月程度で感性に合わなく売却されてしまったそうなので

納車前にどのようなフィーリングをM3に求めているのかをクロージングさせてもらい

出来るだけ、オーナーの希望に沿えるようオイルチョイスさせていただきました。

デフオイルの交換。 

OMV Racing 90W-140のLSD対応オイルを入れていきます。

デフのギア鳴りを抑え、LSDの性能を最大限に引き出せる良いオイルです。

きついコーナーでもグイグイと車体を前に前にと進ませる為には

欠かせないオイルです。但し、デフの作動量が多いという事は必然的に

デフギアの消耗も多いというわけですから、

デフオイルの汚れはオーナーの想像以上の早さで進んでいくものです。

マメにチェックしておきたい箇所のひとつですね。 

パワステオイルの交換。

ギアボックス・ポンプ内の古いオイルやスラッジを排出する為には

当社のように専用機材が無いと難しいでしょう。

劣化したオイルを入れ続けていれば、操作性の悪化だけでなくオイル漏れを引き起こします。

このように真っ赤なオイルが、茶色く変色してきたら交換時期だと思って良いでしょう。 

ブレーキフルードの交換。 

速く走れる車だからこそ、そのパワーを瞬時にストップさせる制動力が必要になりますね。

bremboやAP Racingのように対向ピストンが装着されたブレーキキャリパーでは

ありませんが公道を走るのであれば、十分なストッピングパワーを得られるブレーキシステムです。

システムが強力になるほど、そのシステムを正常に稼働させる為の

フルードの劣化速度は早まります。 

OMV Racing DOT4を使用。

圧送方式でライン内の古いフルードを全て車外に排出し、新しいフルードに入れ替えていきます。 

冷却水の交換。

FUCHS FRICOFIN G12を使用します。

エンジンのオーバーヒートを防ぐだけでなく

不凍効果・防錆防蝕効果・消泡効果(気泡発生による機械的損傷・キャビテーションを防ぎます。)

に優れた冷却水になります。

冷却経路のトラブルと言えばオーバーヒートや漏れが最初に思い浮かびますが

その原因となるものに粗悪な不凍液が使われていた。なんて事もありますのでご注意を。

冷却水交換は一年に一度は実施しましょう。 

4輪アライメント測定と調整。 

E46 M3もすでに10年選手がほとんどですね。

ブッシュやタイヤの状態でその挙動は大きく変わってくる年式になってきているのではないでしょうか。 

アライメント調整に必要になってくるのが、メーカーが指定する基準値になるわけですが

車が古くなればなるほどに

この基準値というものは実際の調整ではただの目安としての数値でしかなくなります。

先ほど言った通り、ブッシュ・タイヤの状態からボディの状態だけでなく

タイヤの性能も当時とは変わってきていますね。

基準値内に収めたはずなのに何となくイメージ通りの走りが出来ないとか・しっくりこない

といったような場合は、調整者がそういった部分を全く考慮せずに調整した為だと考えて良いでしょう。

アライメント調整は数値合わせの作業ではなく、実車の挙動と向かい合いながら

測定と調整を繰り返し行い、その車の一番ベストな走りが出来るようにする為の作業になります。 

全ての作業が終わり最後のテストランを実施。

新オーナーには気持ち良くドライブを楽しんでいただけるのを期待します。 

24ヶ月定期点検記録簿とアライメントデータ等を用意し、先日納車となりました。

またのご来店お待ちしております。 

投稿者:autofine at 16:50 | 納車整備・24ヶ月点検

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