【車検整備】E46 ALPINA B3S Cabriolet 29,000Km【24ヶ月点検】
こんにちは。オートファイン@横浜です。
昨夜からの雨は上がり、澄み渡った青空を期待しましたが生憎の空模様・・・
土日もどんより予報ですが、納車と入庫に向け本日も朝から全力投球です。
E46 ALPINA B3 カブリオレの車検整備入庫。
今回初めての入庫車輛になります。
走行距離は29,000Km。まだまだ低走行なB3になり
不具合箇所も少ないグッドコンディションの車輛ですが
各部のオイル類の劣化等が目立ちましたので、
新車コンディションに戻す為のリセット作業を中心に今回は整備を進めていきます。
まずはエンジンオイルの交換。
フラッシング剤を入れ、エンジン内部のスラッジを排出させやすくしていきます。
約10分のアイドルフラッシング後にドレンボルトを緩め
エンジンオイルを排出していきます。
排出したオイルを調べたところ、もうちょっと早めの交換をした方が良いかも知れません。
オイルエレメントの交換。
FUCHS TITAN 5W-50をチョイス。
これから本格的な夏を迎えますが、熱ダレも少なくピリッとしたエンジンフィールを堪能出来る
ロングセラーオイルになります。
ATFの交換、今回初めてのATF交換になります。
圧送方式では無く、全量交換方式で交換を行います。
ATエレメントを取り外し、しっかりとAT内部のオイルを排出する時間を設けます。
走行29,000Kmと距離は出ていませんが、スラッジ量はこの通り多い状態。
AT各部からの金属スラッジの発生量は想像以上に多いので
低走行時から定期的に交換を行う事によって、いつまでも気持ち良くドライブを楽しめる
コンディションをキープする事が出来るというわけです。
オイルパンを綺麗に洗浄します。
スラッジを取り除いたマグネット。
清掃前のマグネットと比べてみるといかにスラッジが出ているかが良く分かります。
ATエレメント、ガスケットは当然交換。
ドレンプラグ類も新品に交換。
ATFを入れていきます。
FUCHS ATF4000を使用。
ある程度ATFを入れたのち、テスターで油温を確認しながら油面調整を行います。
油温が上がりすぎた状態では、ATFの体積膨張によって正確な油量を入れる事が出来なく
ATに問題が出ますので、適正な方法で油量調整を行う必要があります。
デフオイルの交換。
かなり気温が高くなってきているので、冬に比べて排出しやすくはなっていますが
粘度の高いオイルなので、ある程度油温を上げた状態で
スラッジと共に排出していきます。
FUCHS HLS 75W-90を使用。
パワステオイルの交換。
完全にオイルの性能は期待できない状態なので、完全に古いオイルを排出させ
新しいオイルを入れる必要があります。
ギアボックス、ポンプ内のスラッジと古いオイルを排出するには
圧送で大量のフラッシング剤を使用し、車外に排出させていく必要があります。
ポンプやギアボックス内に少しでも古いオイルが残っていると交換の意味が無くなってしまいますので
適切な方法で交換をする事が大事になってくるでしょう。
FUCHS ATF4000を使用。
ブレーキフルードの交換。
気持ち良く走る為には、しっかりと止まるという事が絶対条件になりますね。
最低でも二年に一度は交換が必要になるでしょう。
使用フルード規格は公道であればDOT4規格で十分ですが
その車に合ったメーカーのフルードをチョイスしていく事も大事な事です。
OMV Racing社のDOT4を使用。
タンク内の汚れが目立つ場合は、一度タンクを外し洗浄しましょう。
冷却水の交換。
フラッシングをしっかりと行い、冷却経路の水垢や錆を浮かせ
古い冷却水と共に一気に車外に排出させます。
もちろんヒーターライン内の冷却水も交換されますので
完全に古い冷却水は車外に排出され、新しい冷却水が入る事になります。
点火プラグの交換。
プラグホール内にオイル漏れが無いかどうかもチェック。
デンソーのイリジウムプラグに交換します。
4極から1極式に変更。多極式プラグを使用する目的は電極消耗を分散させて
ロングライフプラグとして使用される事が主目的になりますが
M3やALPINAといったような車でロングライフという目的で使用する事は
当社では少ないですね。
エアクリーナーの交換。
エアクリーナーのみの交換だけでなく、エアクリーナーボックス内に堆積したゴミやホコリも
しっかりとチェックし、汚れていれば必ず洗浄し新しいフィルターをセットしていきましょう。
これで新しいフィルターをセットすれば完了です。
つまらないような事かも知れませんが、このような積み重ねが大事になってくると考えております。
4輪アライメント測定と調整。
直進安定性の確保はもちろんの事、あらゆる速度域でのコーナーリングの
安定性やB3が持つ運転の楽しさを120%発揮できるように
リセッティングを繰り返し、一番ベストなセッティングを模索していきます。
インスペクション、オイルリセットもしっかりと。
22,000Km〜20,000Kmになったらエンジンオイルの交換時期と考えて良いでしょう。
エンジンルーム、下廻りを中心にスチーム洗浄。
今回はオイル漏れの不具合等はありませんでしたが
オイル漏れ修理があった場合は漏れていたオイルをしっかりと洗い落とす必要がありますね。
24か月点検整備記録簿を添えて車検取得に臨みます。
もちろん事前整備を行っていますので、検査項目は問題無くパスして車検は完了。
新しい車検証、整備記録簿、車検ステッカー、4輪アライメントデータをオーナーにお渡しして
全ての作業は完了です。またのご来店お待ちしております。
投稿者:autofine at 14:04 | メンテナンス