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2013年08月05日

【納車前整備】BMW ALPINA E46 B3 3.3 Limousine【24ヶ月定期点検】

こんにちは。オートファイン@横浜です。

8月突入ですね。お盆休みまであと一週間ですが、休み前の納車に向けて

全力で動いています。

毎日必死で鳴いている油蝉を見習って頑張っていこうと思います。

今回は6月末に売約になったE46 アルピナB3 3.3の納車整備になります。

新オーナーは15年ほどお付き合いが続いている方で

何度目の乗り換えかこちらが正直覚えていないくらいの常連さんになります。

ちなみにオーナーはテニスのコーチ兼プレイヤーで都内で活躍しており

テニスをしている人であれば雑誌等で見たという方も多いのではないでしょうか。

http://sportslearning.jp/

まずは、納車整備必要箇所のチェックから開始します。

オイル漏れや足廻り等の異常個所も無く、ブレーキパッド等も問題無く

残っているので内容的にはオイル交換を中心とした納車前整備になりそうです。 

まずはエンジンオイルの交換。

前回の交換は2,000Km前で、まだまだ使用可能な距離ですが

オーナーが変われば走り方も変わりますので

納車整備はどんなに綺麗であってもオイルに関しては全て交換が鉄則になります。 

排出開始。オイル量は約7.0リットル。

時間をかけて、しっかりとオイルを排出させます。 

排出中にオイルエレメントの交換。

走行2,000Kmのエンジンオイルですが、かなり汚れがあるのが分かりますね。

良いオイルは清浄効果が高く、エンジン内部に発生した汚れをしっかりと洗浄し

分子レベルで内包する力を持っています。

だからといって長くその性能を維持する事は難しいので、交換サイクルは3,000〜5,000Km

に一度は必ず交換する事をおすすめします。

ロングライフを謳っているオイルも今現在多くあり

確かにエンジン内部の潤滑というだけを考えれば問題無く長期間使用出来るものも

あるようですが、20,000Km以上の距離を無交換で清浄効果を保ちつつその車本来の

レスポンスをキープさせ続けるという事が可能かどうかは、よく考えれば分かる事です。 

エレメントケースのOリングを新品に交換し、エレメントチェンジ。 

この状態で他作業に移り、徹底的に古いオイルを車外に排出してから

新しいドレンワッシャを使用したドレンボルトを締めて、新しいオイルを注入します。 

今回使用したオイルはFUCHS TITAN 5W50。

今年の夏のようにとても暑い夏であっても、熱ダレしない非常に評判の良いオイルですね。

オートファインのロングセラーオイルになります。 

ATF交換はもちろん全量交換方式。

走行38,000Kmの低走行車ですが、前オーナーは15,000Km時に一度交換済み。

新オーナーに変わりますので当然交換です。

走行20,000Km程度でこれだけのスラッジが確認出来ます。

二年に一度くらいの交換が望ましいかもしれませんが

オーナーの乗り方でも交換時期が大きく変わる箇所でもあります。

コマメにチェックをし、自分の走りにあった適切な交換サイクルを把握する事が大事になりますね。

ATFはFUCHS ATF4000を使用。

ATFの温度を見ながら、油面を調整し作業は完了。

オイルレベルゲージが無いので、専用テスターが必要になる作業になります。 

デファレンシャルオイルの交換。

こちらも交換してからそこまで距離が出ていない事が、色を見ても分かりますが交換します。 

粘度がかなりある差動油は必ず暖めてから排出するのが鉄則です。

そうしないとオイルはもちろんの事、デフ内部のスラッジも排出されにくいですね。 

しっかりと排出が完了したのを確認し、オイルを注入。

使用オイルはFUCHSのギアオイル。粘度は街乗りであれば75W-90が丁度良いと思います。 

パワステオイルの交換。

専用機材を使用し、パワステオイルライン内の古いオイルを完全に車外に排出させます。

古いオイルと共にスラッジも排出させる事により、

完全に古いオイルから新しいオイルに切り替える事が可能な専用機材になります。 

 

数キロ走行し、このオイル色をキープ出来ていないような場合は

タンク内のみのオイル交換と考えて良いかもしれません。 

冷却水の交換。

こちらも専用機材を使用し、ウォーターライン内の全ての冷却水を車外に排出する事が可能です。

排出前にしっかりとフラッシングをし、ライン内に水垢や錆等の不純物も同時に排出します。

交換後は防錆処理を施し、錆の発生を抑えます。

こちらの作業は一年に一度は施工する事をおすすめしています。 

最後に4輪アライメントの測定と調整。

専門店として真っ直ぐ走る事は極々当然の作業です。

いかに、その車の状態に合わせた最適なセッティングが出来るかが

専門店としての真価が問われる重要な問題になってきます。

オーナーの癖や、車の足廻りの消耗具合等を的確に診断し

その車にとって最適な走りを再現させる事を念頭に置き作業を進めていきます。 

最後に一般道と高速を使用してのフルチェック。

ここで少しでも、問題点や疑問点が発生すればすぐに改善する為の納車前整備が続きます。

今回は問題無し。

アルピナらしい快適さ、且つアクセルをひとたび踏み込むと乗り手をやる気にさせてくれる排気音は

快調そのもの。

元々走行距離も少なく、前オーナーの管理も行き届いていた快調な車でしたが

今回の納車整備によって更にワンランク上の車に仕上がりました。 

投稿者:autofine at 12:15 | 納車整備・24ヶ月点検

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