【E46 M3】オイル交換【走行60,000Km】
こんにちは。オートファイン@横浜です。
ホームページのインフォメーションにも出しましたが
本年の営業は26日(水)までになります。
来年の7日(月)から通常営業となりますので宜しくお願い致します。
無料点検でご来店の走行60,000km弱のE46M3。
走行距離はそこまで多くなく、大きな不具合は見つかりませんでしたが
いまいちレスポンスも悪く、調子を崩してるのがすぐに分かりました。
各部のオイルをチェックすると、驚きの汚れ方…
エンジンオイルの交換。
まずはフラッシング剤を入れて、アイドリングで約10分間エンジン内部の汚れを落としつつ
排出しやすいようにまとめます。
そして排出。
正直、これはいつ交換されたか分からない程の汚れ方。
エンジンオイルはある程度の粘度をもったオイルですが
排出したオイルを触るとジャリジャリとスラッジが分かるくらいの感触で
粘度もほとんどない状態。
M3のように高回転を楽しむエンジンの場合、このようなオイルの状態だと最悪な状況として
油膜切れを起こしてしまう可能性があります。
エンジンの作りもシビアな部分があるので、目に見えない箇所にダメージが蓄積されて
いくのは明らかですから、このオイルの状態は絶対にNGです。
オイルエレメントもスラッジが溜まりすぎて、逆に汚れを吐き出してしまっているような状態。
ミッションオイルの交換。
このM3は6速マニュアル車でギアオイルが入っているようでしたが
こちらもエンジンオイル同様、規定の粘度をはるかに下回る汚れ方。
スラッジも酷く、スラッジの除去にも通常の倍以上の時間がかかりました。
今回はATFではなくFUCHS 5SPEEDギアオイルをチョイス。
デファレンシャルオイルの交換。
M3で一番大事なエンジン、ミッション、デファレンシャルの各オイルは交換頻度は早め早めを心がけましょう。
排出中のオイルにライトを当てて、キラキラと光るような状態だと内部のギアにかなりの負担を
かけている状態です。特にLSD装着車は注意が必要です。
新油を注入。FUCHS HLS90をチョイス。
新油の色と古いオイルの色を見比べると、どれくらい汚れているか良く分かりますね。
ブレーキフルードの交換。
コーヒー色は・・・絶対駄目です。
ここまで吸湿と汚れが酷くなると、通常交換の3倍近くのフルード量が必要になります。
また、この状態で箱根ターンパイクのような下り坂を走行すると1時間もしないうちに
ペーパーロックが起こる可能性が高いですね。
パワステオイル交換。
ギアボックス、ポンプ、各ホースの寿命とステアリングのクイックさを求めるのであれば
こちらも定期的にチェックしましょう。
タンク内だけのオイルを抜いて、新油を入れただけでは交換にはなりません。
必ずギアボックス、ポンプ内の古いオイルとスラッジを排出しましょう。
専用の機材が無いとなかなか難しいですが。
交換後の状態。
各ホースやギアボックス、ポンプ内の古いオイルが排出されていないと
1kmも走らないうちに真っ黒に変色してしまいます。
適正な交換方法で施工された車は、走行距離に応じて徐々に汚れが出てきます。
最後に冷却水の交換。
こちらは自分でチェックが難しい所ですが、専用の試薬で冷却水の汚れが分かりますが
冷却水は汚れてから交換というより、1年に一度は交換をして、都度内部の汚れを排出し
防錆処理を施す事が大切かと思います。
まだ課題の残るM3でしたが、各部のオイル交換だけでもそのフィーリングはかなり上向きになりました。
これで終わりではなく、長く楽しむ為にも大事にしてあげて下さい。
投稿者:autofine at 16:54 | メンテナンス