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2014年04月18日

【E36 B3 3.0/1】法定12か月点検&メンテナンス【34,000Km】

こんにちは。オートファイン@横浜です。

本日は昨日までの暖かさが嘘のような寒さ。

雨も降り、寒々しい空が広がっていますね。

週末もあまり天気が良くないようですが、天気に関係なく営業しておりますので

お時間ある方は遊びにいらして下さい。

E36 B3 3.0/1が法定12か月点検で入庫致しました。

当社で販売した車輛で、納車してちょうど一年が経過したので

点検とメンテナンスを実施致します。 

納車整備時にATF交換を実施し、4,000Kmを走行。

テストラン時、シフトチェンジのタイミングに微妙な違和感を感じたので

オーナーと打ち合わせし、ATFの交換を実施。 

交換は全量交換で行います。 

ATFの色だけを見れば、まだ綺麗なのでは?と思うかもしれませんが

コンディションが良好な状態を10とし、乗っているオーナー自身が

常に10のコンディションを求める方であれば

交換サイクルの早い遅いは関係ないでしょうね。

その10のコンディションを保つ為に、どうすれば良いのかをプロである私達が考え

その方法を的確にオーナーにお伝えしていきます。

内部のATFを出来るだけ排出する為、この状態で、一晩放置します。 

オイルパン底部に大きな金属片がないか、マグネットに付着したスラッジからは

ATの状態をうかがい知る情報を読み取る事が出来ますので

しっかりとチェックし、問題が無いかを確認後に洗浄していきます。 

ATエレメントとオイルパンガスケットは当然新品に交換します。 

排出が十分行われたのちATエレメントを取り付け。 

洗浄前のマグネットと比較すると、スラッジが随分付着していたのが分かりますね。 

ある程度のATFを注入し、テスターを使用しATF温度を見ながら

油面調整を行っていきます。 

何度かのテストランと油面調整を行い、ATF交換作業は完了になります。 

デフサイドシールからのオイル漏れ。

今回は左からの漏れのみ見られ、右側は問題無しでしたが

左右同時に交換を実施します。 

『早期発見』『早期治療』

人の体と同じく、車の修理も基本的に変わりませんね。

『まだ交換しなくて大丈夫。』

そう言われて放置してしまった結果、数万円で直ったものが十倍以上の金額がかかってしまった・・・

何て車も多く見てきています。 

ドライブシャフトを外してオイルシールを確認すると、シール下側がめくれあがっているのが

確認出来ますね。 

フランジごと取り外し、オイルシールを交換していきます。 

右側も同様に交換します。

デフオイルの汚れは少なかったので、今回は交換無しです。 

普段目の届きにくい箇所も当然点検していきます。 

アイドルバルブのインテーク側につながるホースが劣化で割れてしまっているので交換します。

また、ブローバイホースからのオイル滲みが酷い状態だったので、こちらも交換。 

ブローバイホースは、エンジン内部に溜まったブローバイガスを抜く為に

シリンダーヘッドから、ブローバイホースを使ってインテーク(吸気側)の配管や

エアクリーナーつまり吸入空気に混ぜて戻す為に必要なパーツになります。

ブローバイガスとは未燃焼ガスが燃焼室から下(オイルパン側)に吹き抜けてしまったもので

ピストンリングの機能が低下したり、シリンダーの磨耗が激しくなるにつれて

多くなる傾向にあります。また、高回転になればなるほど大量に発生します。

M3やALPINAでは基本的に発生量は多いと見て良いでしょう。

また、ブロ−バイガスによる内部圧力が大きくなると、

オイルレベルゲージやクランクシャフト前後のオイルシールを押し出したりして、

オイル漏れを誘発する事もあります。

今回のように、ブローバイホースからのオイル滲みが多く見られる場合、

吸気系統のスロットル廻りやセンサーを汚したりして

エンジン不調を発生させることもありますので、

定期的にチェックし、あまりにも汚れが酷い場合は交換、もしくは清掃をする事をおすすめします。

全ての作業が終了し、テストランと最終チェックを行います。 

定期点検記録簿に作業事項を記入し、オーナーにお渡ししております。 

投稿者:autofine at 15:09 | メンテナンス

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