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RESTORE REPORT

【ストック車輌紹介】87y E30 M3 ダイヤモンドブラック 42,000Km ディーラー車 無事故【レストアFile.No4】

2115156b30a0dbdd本日は前回の
【ストック車輌紹介】87y E30 M3 ダイヤモンドブラック 42,000Km ディーラー車 無事故【レストアFile.No3】
からの続きになります。前回は主にエンジン廻りのレポートでしたが
今回は下廻り、足廻り中心のレポートになります。
まずはフロントアクスル、リアアクスルキャリアを含めた足廻り全てを取り外します。1985156b30ea04d0取り外した足廻り一式。 1685156b31579787長年の汚れもかなり堆積していますが、錆が多く発生している事が確認出来ます。 1285156b31b3fa4eこれからこの汚れと錆を取り除き、新たに防錆処理を施す事が主目的になります。 2145156b320a5fa0下廻りは、アンダーコートを剥がした後、新たにアンダーコートを施工します。 4635156b4045dca5左に見えるフューエルタンクはレストア済み。 1455156b40b04304ホイールハウス内のアンダーコートも全て剥がし、再施工します。 2035156b410957cfリアセクションパーツの洗浄後、各部を確認。
E30M3のリア足廻りの構造はセミトレーリング式になり、基本的にリアはアライメント調整が不可能になります。
簡単に説明すると、
アクセルキャリアとセミトレアーム部分のブッシュが正常な状態で基準のアライメント値を保持するわけですが 2685156b416b5f9cこのようにキャリアブッシュが断裂していると正常なアライメント値が得られなくなります。
また、このような状態で長く走行を続けるとアクスルキャリアの変形にもつながる事があり
変形してしまった場合は、新品のブッシュに入れ替えをしても正確なアライメント値が得られず
タイヤの偏磨耗や走行の安定性を得られないという事につながりますので
必ずアクスルキャリアの寸法を測定し、使用出来るかどうかの判断が必要になります。 5405156b421dc60fセミトレアームのブッシュもこの通りの消耗なので、もちろん交換。 3605156b4b2a7638フロントロアアームはボールジョイント部分の消耗をしっかりと確認。
ボールジョイントの消耗が見られる場合は、ボールジョイント交換かアームASSYでの交換。 2345156b4badefdbロアコンブッシュももちろん交換。
このように全てのパーツを洗浄後にメインとなるサンドブラスト作業に移行します。 1635156b4bff3cc4 1415156b4c5450a7車にとって錆は一番と言ってもいいくらいの天敵なので、あらゆる手段で錆の除去を進めます。 2625156b4cb4780c1485156b55f97ed11345156b56568976フロントアクスルキャリア1535156b56a346947715156b56f6c5f2フロントストラットケース。
1115156b6b1eace7ブレーキキャリパーはブラスト後に、オーバーホールします。 3465156b6b754f2b8735156b6c1b0d901455156b76b99af61185156b76fc01ad4725156b774145082185156b7795b2992015156b77ecb43a2085156b87fbf83a1045156b88434ad99525156b8884cb20プロペラシャフトはセンターベアリングを中心に二つに分かれます。
ブラストが当たってはいけない所はしっかりとマスキングして錆を除去します。 5215156b5ebc9671ブラストしたパーツは保護する塗膜もなくなり、すぐに錆が発生し始めますので一気に全てのパーツの作業を進めるのでは無く、パート毎に分け迅速に進めていきます。
またブラスト作業後に各パーツの状態を確認し、腐食が進みすぎているものは
新しくするというような選別を行います。
ブラストはレストアには欠かせない作業になりますが、劣化したものを新品に戻すわけではないので
使用出来るかどうかの判断は、長年の経験やデータ等が大事になってきます。1905156b5f080f5f防錆を目的とした塗装を開始。 1515156b5f55c28dブラストによって足付けは終わっていますので、再塗装で剥がれる心配はありません。 6375156b5fa9d64aサーフェイサーは可能な限り厚く吹き付けます。
吹き付けが終われば錆の発生の心配はなくなるので、しっかりと乾燥させます。 1915156b600bc2bd細かいパーツも同様に処理。8395156b6a8684d3乾燥後に防錆に特化した専用塗料を使用し、本塗装開始。
何回かに分け塗装を進めますが、サーフェイサーと塗膜が厚くなりすぎても
可動部等は剥がれの原因になりますので、塗装工程は何回かに分け厚塗りを避けます。 3935156b6ad3ab66新車時に施工されたものより、かなり手間はかかっているのでクオリティは上でしょう。
これから更に20年以上は問題無く使用できるクオリティに仕上がっています。 1535156b88c9aa8fエンジン部もだいぶ作業が進んでいます。
まだ時間はかかりそうですが徐々に全体の仕上がりが見えてきました。
当社ピットにて作業中になりますので、作業にご興味ある方はいつでも遊びにいらして下さい。 

2013年03月31日