【法定24ヶ月点検】E83 X3【車検整備】
GW前にどうしても車検取得をしたいと初めてご来店のX3、走行は65,000Km。
長期の休み前にはよくある駆け込み入庫ですね。
お預かり時にオーナーと打ち合わせをし、整備らしい整備はほぼしていないとの事で
オイル全般の交換を中心に整備を進めて欲しいとのリクエスト。
点検の結果、大きな不具合箇所も無く、オーナーと内容の打ち合わせをし作業の開始です。 まずはエンジンオイルの排出。
前回交換時から5,000Km程の距離だそうですが汚れは多め。
オーナー奥様の日常の足だという事なので市街地走行がほとんど。
ゴーアンドストップが極端に多い場合、このような汚れ方になる事が多いですね。
同じ走行距離でも高速中心の場合の方がエンジン内部のスラッジの発生は少ないです。 スラッジ発生量が多かった為、R2000を施工。
施工する事によりエンジン内部の隅々までフラッシング剤が行き渡り、
スラッジの除去をしっかり行ってくれるだけでなく
施工後の吹け上がりの良さを、確実に体感させてくれる優れた機材です。 R2000に使用するエレメントの新旧比較。
エンジンのスラッジは鉄粉だけでなく、ワニスやカーボンといった不純物も多く含まれますが
そういった物質もしっかりと除去してくれます。デフオイルの交換、4WDモデルなのでフロント側ももちろん交換。M3と違い極端に粘度の高いギアオイルのチョイスは必要ないですが
車重があり4WDモデルという事もありFUCHS TITAN 75W-90のAPI GL-5規格のギアオイルをチョイス。 スペアタイヤを外して交換。 パワステオイルの交換。
交換と言っても当社ではポンプやギアボックスのフラッシングが主目的の作業になります。 どのモデルでもほぼタンクの形状は変わりません。
タンク容量は約500cc、パワステ機構全体で使用されているパワステオイル量は約2,000cc。
タンク内のオイルを吸い取っただけでは全く交換されていないので、交換手法にも注意が必要です。 タンクを外し、低圧側のインテーク、リターン側それぞれに機材のホースをつなぎフラッシングを開始します。
ポンプ、ギアボックス内のスラッジと古いオイル全てを車外に排出後、新油を注入し作業は終了です。使用オイルはFUCHS ATF4000になります。当社ではATでも良く使用しているフルードですが
非常に評判の良いフルードです。 ブレーキフルードの交換。 エンジンオイルと同様に市街地走行が多い場合、ブレーキペダルを踏む回数が多くなる為
かなり劣化速度は速まります。
紅茶のように変色したこの状態は、かなりの吸湿と劣化が進んでいる状態です。
吸湿が進むとライン内に錆が発生しゴム部の劣化速度が相当早くなるので
最低でも2年に一度の交換をしましょう。 冷却水の交換。
こちらは1年に一度は施工したい箇所です。
密閉された状態で循環しているライン内に付着する不純物量はかなりあり、放置する事によって
固着したスラッジや錆は容易に取れるものではありません。
1年に一度フラッシングをし、新しい冷却水と交換することによって、スラッジの除去だけではなく
防錆の再処理も同時に進行します。エアフィルターの交換。 エアコンマイクロフィルターの交換。
エアフィルター、マイクロフィルター共に、お住みになっている環境やエアコンの使用頻度で
交換時期が大きく変わる箇所になりますね。
この部分は自分でも点検できる箇所になるので定期的に見てみるのも良いのではないでしょうか。 デフオイル交換の際に外したスペアタイヤ。
スペアタイヤ装着車は車検時には必ず使用可能かどうかチェックをします。 綺麗に清掃、エア調整をし元に戻します。 最後に陸運支局へ車輌を搬送し、継続車検の手続きを問題無く終えて作業は終了。点検記録簿と共に無事にGW前に納車できました。
今回のように急な入庫でも対応出来るような体制は整えており
リフトも増設した事により今まで以上に車を見ながらのご説明や打ち合わせが可能となっています。
車の使用用途に合わせた整備のご相談もお受け出来ますのでお気軽にお問い合わせ、ご来店下さい。
一日のみのお預かりでも代車は貸出可能ですので代車が必要な方はご遠慮無く申し付け下さい。
2013年04月30日