【24ヶ月法定点検】BMW E30 M3【納車前整備】
今月上旬に売約となったE30 M3の納車整備になります。
埼玉からご来店され、MCoupeの足廻りブッシュの施工をしていただいたT様が
新しいオーナーとなりました。これからも宜しくお願い致します。 それでは、納車整備スタートになります。
この車輛は昨年3月に当社で車検整備を実施しており、その際に各部のオイルチェンジも
していますが、改めて各部のオイルを交換していきます。
乗り手が変われば、走り方も変わります。走り方が変われば劣化のスピードや
劣化箇所も変化していきますので、納車後のメンテナンスメニューを分かりやすくする為
新しくオーナーが変わった場合は、必ず各部のオイル交換は実施するようにしております。 エンジンオイル交換中に各部のチェックを進めていきます。
かなりコンディションの良い車輛なので、特に大きく整備が必要な箇所はありませんでしたが
調整が必要な箇所も多いので、新オーナーが希望するセッティングに近づける為
丁寧に作業を進めていきます。 エンジンオイルはFUCHS TITAN 5W-50をチョイス。 ミッションオイルの交換。
ご覧の通り、そこまでの汚れはありませんね。
整備に対しての意識が、あまり高くないショップでは交換せずにそのままというケースも
あると思いますが、当社では必ず交換をしております。 一見、綺麗であってもドレンボルトマグネットにはスラッジがこのように。
もちろんどの部位であっても、必ず発生するものなので
どの程度のスラッジ発生量がセーフティラインなのかどうかというのは
判断が付きづらいとは思いますが、パッと見た時に綺麗だからといって
安心はしないようにしましょう。 走行距離や走り方によってマグネットに付着するスラッジ量も変化し、
付着する量やスラッジの大きさによってミッション内部の状態が良好なのか不調なのか
読み取る事が出来るので、スラッジは綺麗に除去し元通りにする事が大事になってきます。 ミッションオイルはFUCHS 5SPEEDをチョイス。
ゲトラグクロスミッションにも相性の良いオイルになります。 デフオイルの交換。
粘度が高いオイルで、冬場の冷間時では排出がなかなか思うように行われません。
必ず油温を上げた状態で排出する事で、内部のスラッジも排出されやすくなりますので
単純な作業であっても、一番効率の良い方法を考え実践していく事が大事になってきますね。 FUCHS HLS90をチョイス。 パワステオイルの交換。 圧送機材を使用して、パワステポンプ、ギアボックス内の古いオイルを完全に
車外に排出させ、新しいオイルを入れていきます。
専用機材を使用する事で完全な抜き替えが出来る作業になります。 使用オイルはFUCHS ATF4000(DⅢ)になります。
各モデルのATFでも使用されている非常に評判の良いロングセラーATF。 ブレーキフルードの交換。
まだまだ綺麗に見えますが、もちろん交換です。 ブリーダーで新しいフルードを圧送していきます。 クラッチフルード交換も当然行います。 YACCO社の75R DOT4を使用。冷却水の交換。
こちらもラジエター内だけでなく、エンジン内部の冷却経路からヒーターライン内の
古い冷却水を車外に排出させ、新しい冷却水を入れていきます。
もちろん排出前にフラッシング作業を実施し、錆や水垢等の汚れも排出させやすくする事が
大事になってきます。 新オーナーからの依頼でヘッドカバーを結晶塗装。
もちろん自社で施工。 チヂミ模様も綺麗に入り、装着します。 ヘッドカバーガスケット、プラグホールガスケット共に新品に交換しております。 最後に4輪アライメントの測定と調整。
テストランと微調整を繰り返して、現在のブッシュの状態に合わせたベストなセッティング
に調整し、作業は終了。 全作業終了後に、確認テストランを行い問題が無い事を確認。 ローダーで埼玉までお届けし、無事納車となりました。
T様、今後も宜しくお願い致します。
2014年02月28日