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MAINTENANCE REPORT

【ALPINA B3 3.0/1】ショックアブソーバー交換整備【59,000Km】

ALPINA B3 3.0/1がショックアブソーバー交換整備の為入庫です。
テストランで挙動確認するとリアショックが抜けている事でリア側の縦揺れが大きく、
いつまでも車体が安定せずにスムーズな走行が困難な状態でした。
楽しめないばかりか、安全面から見ても放置出来る症状ではなく
明らかにショックの減衰力低下によるショック抜け状態なのでショックアブソーバーの交換を実施していきます。
フロントショックアブソーバーの状態を確認して交換。
この程度の年式・走行距離であればコイルスプリングは基本的にフロント・リア共に交換する事はせずに
ショックアブソーバーのみの交換です。
もちろん、スプリングパッドやバンプラバーなどは新品に交換します。
新旧のフロントショックアブソーバー。
劣化はオイル漏れ等が無い限り外観だけでは判断出来る事は少なく、
3万kmを超えた辺りから劣化の症状が体感出来る事が多いわけですが、
毎日乗っていたりするとなかなか気付きにくいものです。
定期的に点検する事で判明する事もありますので12ヶ月・24ヶ月ごとの点検をおすすめしています。
スプリングコンプレッサーを使用してショックアブソーバーから
コイルスプリングを外し新しいショックへインストールしていきます。新旧のアッパーマウント。
ショック交換の際には必ずセットで交換した方が良いアイテムですね。
未交換だったりするとコトコトといったような異音の原因にもなりますし、せっかく新品に変えた
ショックアブソーバー本来の性能を十分に発揮できない事も。リア側のショックアブソーバーの交換。
大きく車体が揺れていた為、各ブッシュ等その他のパーツに影響が出ていないか確認しておきます。外したリアショックアブソーバー。
ダストカバー・バンプラバー・リアアッパーマウントは交換。新しいリアショックアブソーバー・リアアッパーマウント。
前後のショックは本締めを行わず仮締めの状態で軽めのテストランを行い馴染ませ既定のトルクで本締めを行います。足廻りの整備時には最後に4輪アライメント作業はつきものですが、
走行によるタイヤの摩耗やブッシュの消耗・縁石への乗り上げなど様々な要因でアライメントは変化します。
ショックアブソーバーを交換すると4輪のアライメントが変わってしまうので再調整が必要です。
2年に一度は4輪アライメントの作業をする事で、直進・コーナーリング性能の向上やタイヤの偏摩耗防止などにも
役立つ重要な作業でもありますので、車検時にはちょっと気にかけても良い作業かも知れません。
先ほどお伝えした通り、ブッシュの状態・タイヤの空気圧や摩耗などによっても調整数値が異なってくる為、
同モデルであっても全く同じ数値に調整したからといって同じ挙動にはなりません。
乗り手によっても感じ方は様々なので乗り手を替えながら何度かのテストランと調整を行い、
メーカーの規定値をベースにその車輌に最も適した数値を導き出す事が大切です。
今回はショックアブソーバーの交換を行いました。
ショックアブソーバーの劣化は走行環境に影響を受け易く、悪路を多く走行したりスポーツ走行する車輌は
劣化が早い傾向で2万kmぐらいでダメになるケースもあります。
ショックの他にコイルスプリングや各ブッシュの劣化等でも乗り心地は変化する為、走行距離や乗り心地の変化等を
目安に点検・交換する様おすすめしています。

2017年10月25日