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MAINTENANCE REPORT

【E30 320i】ヒューズボックス交換修理【75,000Km】

本日はE30 320iがヒューズボックス交換修理の為入庫しました。
電装ショート系のトラブルは火災に繋がる可能性もある為、慎重に作業を進めていきましょう。
問題のヒューズボックス。
プラスチックのカバーが黒く焦げて溶けていました。
かなり発熱していた様で火災に繋がらなくて本当に良かったと思います。ヒューズボックスのカバーを外してみると、電動ファンのヒューズ付近がかなり酷い状態ですね。
周辺のヒューズ等にも影響が出ています。ワイヤーハーネスを辿るとこちらにも負荷が掛かっていた為、黒く焦げていました。ヒューズボックスからヒューズ等を全て外して状態を確認。拡大するとかなりダメージが有った事が判ります。
電動ファンからのワイヤーハーネスに問題があり、何かしらの理由で+-端子の接触があったことで
このような状態になってしまったと考えられます。ヒューズボックスを交換し
車輛全体の電流値や抵抗値などを詳しく調べていく必要がありますね。
配線の確認を行い、燃えてしまったワイヤーハーネスや腐食が進んでいる端子などは処理していきます。再使用は不可。新旧のヒューズボックス。
エンジンルーム内はエンジンからの熱などで苛酷な状態に晒される為、プラスチックパーツは硬化や変形が進みます。
今回のようなケースはそうある事では無く、大抵はヒューズが飛んだり、
リークによるバッテリー上がりなどからトラブルの発見に繋がる事が多いですが
何かの拍子でこのような状態になる事があるという事も忘れてはいけませんね。
ワイヤーハーネスの装着に注意を払い、新しいヒューズボックスを装着。新旧のヒューズボックスカバー。
新しいヒューズを装着してヒューズボックス交換が完了。
人で言う所の正常な心臓が付けられ、体の隅々まで血液が正常に流れているか検査をするように
電流が問題無く流れ各部が機能しているかどうかの検査を始めていきます。
ここで末端抵抗に対して、正常な電流値・電圧値であるかどうかをヒューズひとつひとつ測定・計算していきます。
これが結構大変でした・・・
腐食端子の交換や、細かい箇所の配線引き直しなどを繰り返し行い
問題無く、全てのデバイスが機能している事を確認しテストランを開始。
エアコンやライトなど様々なシチュエーションでの走行を再現しながら各部の動作をチェック。最後にヒューズボックスの状態を確認。
異常な発熱をした様子も無く全ての作業が完了です。
目視だけで修理が成立しない事もあり、今回のような修理は測定やテストなどを繰り返し行い
方程式が成り立たないと完了とは言えない修理事例でした。

2017年11月25日