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MAINTENANCE REPORT

【ALPINA B8 4.6】配線ショート修理etc,,,【90,000Km】

今回はALPINA B8 4.6が電気系のトラブルで入庫です。
オーナーによるとウィンカーが使用出来なかったり点滅が早くなるハイフラッシャーになるとの事で
原因を特定する為に各部を点検していきます。電球やリレー等のウィンカー系のパーツを点検するも特に問題は見つからず、
配線を辿っていくとトランクルームからの配線に違和感が…配線の内部を確認すると御覧の様に断線しており、切れた配線が接触しショートしていた様です。
症例としては珍しいですが、トランクの開閉が多い方などは起こり得るトラブルですね。
配線はメーカーから部分的にデリバリーされる部分だったので注文をし直していきましょう。
トランク部分の配線を外して新しいパーツへ交換。
左が新たな配線になります。新しい配線を取り付け、テールランプの配線へ接続。スモールランプ・ブレーキライト・ウインカー等の点灯を確認して交換作業は完了。ルーフライニングが剥がれて天井から垂れてしまっているのですがE36モデルでは多くみられるトラブルです。ルーフライニングを取り外していきます。車外へ出してから張替え作業を行います。
ルーフライニングは内張りとスポンジが一体となったウレタンフォーム素材が使用されているのですが、
経年劣化により内張りとスポンジが分離する事で内張りだけが垂れてきてしまいます。分離した内張りを取り除き、残ったスポンジを丁寧に剥がしていきます。古いスポンジを全て剥がし下地処理を終えたら接着剤を吹き付けルーフライニングを貼ります。
接着剤が付いていない箇所があったり接着前の乾燥時間が適切で無かった事が原因で
短期間で再び剥がれ落ちてきてしまう事が有るので細部まで注意が必要です。
しわが出ない様に慎重に接着し、接着が完了したら各パーツの装着部分を綺麗に切り抜いて車内へ装着。ドアハンドルのパッキン割れなのですが、こちらもE36モデルでは多くみられます。
そのままにしている方が多いのですが、割れたまま放置しているとドアポケット内に浸水する原因にもなるので注意が必要です。
経年劣化で割れてしまうパーツなので消耗品と考えた方が良いでしょう。ドアハンドル、パッキンを外します。新しいパーツを装着の前に汚れていた部分を綺麗にしておきます。新しいドアハンドル、パッキンを装着し交換作業が完了。エンジンオイル交換。
交換の前にフラッシング剤を注入しエンジン内部の汚れを落とします。
エンジンオイル自体にも洗浄能力はあるのですが、汚れていく事で徐々に効果は薄れていき内部にスラッジやカーボンの汚れが
徐々に堆積していくのでマメに交換を行っていない車輌程フラッシングの効果は高くなります。10分~15分程アイドリングを行いエンジンオイルを排出。
出来るだけエンジン内部に汚れたオイルが残らない様に排出には時間を掛けてしずくが垂れなくなるまで行います。
折角新しいオイルを入れても古いオイルと混ざってしまっては交換する意味が無くなってしまうので、
古いオイルを出来るだけ排出させる事は非常に大切なのです。新旧のオイルエレメント。
オイルエレメントはオイルを濾過して汚れを吸着するのですが、交換を怠ると汚れを吸着出来ないばかりか
目詰まりを起こしたり吸着出来無かった汚れがエンジン内へ送り込まれてしまう事があるので
定期的な交換が必要になります。チョイスしたオイルはFUCHS TITAN SuperSyn 5W-50。
ALPINAをお乗りの方に好評で低回転域から高回転域までスムーズに吹け上がり、低温時から高温時まで
安定した性能を発揮する高性能オイルになります。
全ての作業が終了後、修理箇所やその他に問題が無いかテストランを行い問題が無ければオーナーの元へ納車となります。

2017年01月29日