75y 2002 4MT RestorationFile No.5
今回は取り外したパーツを再生させる為の選別と、その処理を進めていきたいと思います。。
先ずはサンドブラスト処理を行うパーツ類。
サンドブラスト処理を行うパーツは主に錆取り・塗装前処理・クリーニング等を行うパーツとして振り分け
素材(アルミ・スティールなど)や処理方法によって、ブラストメディアを変更していきます。
余りにも腐食痕が酷いパーツに関しては、見栄えだけでなくパーツの素地が薄くなっている事もあり
本来の強度を保てないと判断したパーツに関しては、新品もしくは当社ストックの良品と交換していきます。
サンドブラストは主にアルミナやガラスビーズを使用して作業をするのですが、パーツによって使い分ける事が大切で
アルミナは基本的に錆取り、塗装剥がしや下地処理に使用し、ガラスビーズはアルミとの相性が良く
艶のある綺麗なアルミの梨時を出す事が出来るのでアルミパーツに使用するのが一般的ですね。基本的に塗装されているパーツは古い塗膜や錆を剥がす塗装前処理を行い、
アルミパーツは綺麗な梨地を出す為の処理を行います。写真上のペダルボックスは使用できないので交換します。こちらはメッキ処理を行うパーツ類。
パーツによりそれぞれメッキ処理が変わりますので、パーツ毎に処理方法を指定する必要があります。下地の処理を含めてメッキの再生は専門の業者へ作業を依頼。細かいパーツはチャック付きのポリ袋へ入れパーツ名と個数、加工方法を記入。今回施工するメッキはユニクロメッキ・クロメートメッキ・クロームメッキと一部のアルミパーツにアルマイト加工を施します。
ユニクロメッキは青銀白色系、クロメートメッキは金色や虹色系で共にボルトやネジ・ステー等パーツの処理に使用され
クロームメッキは鏡面の様になるので主に外装パーツの処理に使用されます。アルミパーツのアルマイト加工は、メッキ処理と同様に表面に保護被膜を形成する事で腐食を防ぎパーツを綺麗に蘇らせます。三角窓はアルミ・亜鉛ダイキャスト・スティールで構成されており、平リベットで組み合わされているので
分解し、専門業者に引き渡します。シートレールなどほとんど見えないパーツも腐食防止の為、ユニクロメッキ処理を行います。
日本は湿気が多い気候なので錆び易く、こういった目の届かないパーツにも注意が必要です。
ドアノブはクロームメッキを施し新品の様な状態に再生させますが、
亜鉛ダイキャストなので研磨からメッキ施工までの過程の腕が仕上がりに左右される部分です。2002のパーツは年を追うごとに廃番になっている物も多く手に入れる事が非常に困難になってきているものも出てきました・・・
その為、元々使用されていたオリジナルのパーツは非常に貴重で大切に使用しなければなりません。
ネジ1本1本、小さなスプリングにもメッキ処理を施し出来るだけオリジナルのパーツを再生する事が大切です。
この年代の車輌はメッキパーツが多く使用され、メッキパーツが新しくなるだけでも見栄えが大きく変貌するので
メッキ処理されたパーツがどの様に再生されて戻って来るのか…今から楽しみです。
過去のレストアの記事はコチラから御覧頂けます。
2017年01月16日