【FUCHS YACCO】エンジンオイル交換【各モデル】
ここ最近、オイル交換で入庫された車輌が多くいらっしゃいましたのでその時の作業をご紹介。
先ずはE53 X5のオイル交換作業になります。古いオイルを排出させる前にフラッシング剤を注入してエンジン内部の手の届かない場所に蓄積された
スラッジやカーボンの汚れを落とします。
汚れを落とす事で新しいオイルの汚染を防ぎ、フラッシング剤には保護被膜を形成させる事で
スラッジやカーボンの再付着予防する効果があります。約10分~15分程アイドリングを行った後、フラッシングされたエンジンオイルを排出させます。新旧のオイルエレメントです。
オイル交換と同時にオイルエレメントを交換致します。
使用していたオイルエレメントにはフラッシング剤で落とされたスラッジやカーボンの汚れで真っ黒な状態になっていました。エンジン内に汚れたオイルを残さない様にする為、出来るだけ時間を掛けて最後の一滴になるまでオイルを排出させます。
排出には時間を掛けますので作業効率を考えると直ぐに作業に入りたい所なのですが、エンジンの事を考えると
なるべくエンジン内部に汚れたオイルを残したく無いですし、それが微量だとしてもこの作業はしっかりと行いたいですね。エンジンオイルの排出、オイルエレメントの交換作業を終えたら規定量のオイルを注入してオイル交換作業は完了になります。チョイスしたエンジンオイルはFUCHS TITAN 5W-50です。
このオイルはレース等に使用されるオイルと同等の性能を誇り、各欧州車の規格にも合格する高性能オイルで
V型8気筒DOHCエンジンを搭載しているX5には最適なオイルになります。オイル交換後はオイルインスペクションのリセットを行います。リセット完了です。
この後、テストランを行い問題が出なければ納車となります。次はALPINA D3のオイル交換です。
この車輌はディーゼルエンジンを搭載したモデルになりますので使用するエンジンオイルも違ってきます。
今ではガソリンエンジン・ディーゼルエンジンどちらの車輌でも使用出来るユニバーサルオイルも有りますが
緊急な場合を除きディーゼルエンジン用のオイルを使用した方が良いでしょう。
ディーゼルエンジンオイルには、酸を中和させるためのアルカリ分が添加剤として多く入っています。
ディーゼルエンジンは、燃料に軽油を使用 しており、軽油の中には硫黄が含まれこれが燃焼すると「硫黄酸化物」になります。
この「酸」がエンジン内部を腐食させる原因となるために中和させる必要があるのです。
以上の理由からエンジンに悪影響を及ぼしますのでくれぐれもガソリンエンジン用のオイルは使用しない様にして下さい。先ずはフラッシング剤を注入してエンジン内部のスラッジ・カーボンの汚れを落とします。通常ガソリンエンジンのオイルよりもディーゼルエンジンのオイルは黒く汚れる傾向にあります。
これは軽油を使用している関係でエンジン内部にススが多く発生する為、オイル内に取り込む事によって
エンジン内部に付着するのを未然に防いでいるからです。
更にフラッシングを行っているので古いオイルは真っ黒な状態で排出されます。新旧のオイルエレメントです。
こちらもガソリン車以上に汚れが目立ちます。
只、これはディーゼルエンジンの特性上の汚れですので一概にガソリン車の方が汚れない訳では有りません。
交換を怠っているガソリン車はもっと汚れている場合が有りますのでエンジンオイル交換の際には必ず交換したいですね。国産車ではカートリッジタイプが多く見られますが、欧州車はエレメントのみの交換が多くみられます。
交換の際にはエレメントケースも綺麗にしておきます。しっかりと時間を掛けて排出させます。排出後はオイルエレメントを装着して規定量のディーゼルオイルを注入してエンジンオイル交換は完了です。
今回チョイスしたオイルは純正指定のCastrolオイルになります。オイルインスペクションのリセットを行います。リセット完了です。
テストランをして問題が無ければ納車になります。次はE46 M3のオイル交換です。こちらもフラッシング剤を注入してエンジン内部のスラッジ・カーボンの汚れを落とします。
10分~15分程アイドリングを行い古いエンジンオイルを排出させます。
M3であればモデルを問わず、3,000Km~5,000Kmに一度は交換していきたいですね。
新旧のオイルエレメントです。
通常オイルエレメントはオイル交換2回に1回という場合が多いですが良い状態で乗り続ける為に、
内部のオイル循環を常に円滑に保つ事を考えればコスト的も特に気にならない程だと思います。チョイスしたオイルはYACCOのGALAXIE GT 10w-60になります。
M3の様なスポーツモデルには最適な高性能オイルです。規定量を注入してエンジンオイルの交換は完了です。
オイルインスペクションのリセットを行います。リセット完了です。
テストランを行い問題が出なければ納車となります。最後はE36 M3Bです。
比較的古い車輌ですのでオイル交換はエンジンにとって重要な作業になります。オイル交換の際にはフラッシング剤を使用してエンジン内部の汚れを落とす様にしております。定期的なオイル交換を行っていればフラッシング剤を使用してもエンジン内部の汚れが少ない為、
古いオイルは黒い状態にならずに排出されます。
新旧のオイルエレメントです。
オイルエレメントも今回の記事の中では比較的綺麗な状態でした。
オイルパッキン等の消耗品も同時に交換致します。
古いオイルを排出した後、オイルエレメントを装着して規定量のオイルを注入致します。
今回チョイスしたオイルはFUCHS TITAN 5W-50になります。
オイルインスペクションのリセットを行います。リセットが完了致しました。
テストランを行い問題が無ければ納車となります。
これから梅雨を迎え更に暑い夏になりますので季節的にも丁度車輌のメンテナンスには最適な時期ではないでしょうか。
オイル交換の目安として走行距離や経過期間で行いますが走行方法の違いで一概に交換するタイミングは決められません。
その為、交換時期を逃してしまった車輌が多いのも事実です。
走行に必要なエンジンを潤滑しているオイルですから交換には気を使いたい所ですね。
今回はエンジンオイルの交換のお話しでしたが、
他にもデフやミッションのオイルも出来るだけ定期的に交換をお勧めしております。
特に古い車輌では各パーツの負担が多く、より長く快適な状態でお楽しみ頂く為にも各オイル交換は重要な作業になります。
エンジンオイル交換はお待ちいただいて作業は可能です。お電話いただければご来店の時間にリフトを空けておきますので
お気軽にご相談下さい。
2016年06月05日