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MAINTENANCE REPORT

【E34 B10 Bi-Turbo】フロント足廻りパーツ交換作業【92,000Km】

DSC05486_R今回はE34 B10 Bi-Turboがステアリング周辺の点検修理で入庫となりました。
埼玉県から初めての御来店のお客様の車輌になります。
オーナーから一定の高速域になるとステアリングに振れが出るとの事で早速点検を致します。DSC05487_Rステアリングのブレで最初に思いつくのがホイールバランスやホイールの歪みですが。
点検した所、特に気になるような問題は無く、
ステアリング付近やコントロールアーム周辺のメンテナンス履歴も不明との事だったので、
オーナーと相談してフロントアーム類を中心に取り外し点検する事に。DSC05490_Rブレーキシステムを外し、ハブを前後左右に動かしガタツキが無いかを確認、微妙な違和感を見逃さずに
こちらは、今回交換とさせていただきました。
更にコントロールアーム・ステアリングタイロッドを外していきます。DSC05494_Rコントロールアーム・ステアリングタイロッドを外しました。
走行時に負担が大きく走行により徐々に劣化してしまう箇所でもあるので、どのように消耗しているか要確認です。
DSC05495_Rまずはタイロッドブーツに破れが有りました。
ブーツ内部のグリースが無く、中のボールジョイントも傷が入っており状態は良くありません。。
センターロッド・タイロッドあわせて交換が必要になります。DSC05497_Rコントロールアームのブッシュがご覧の通りの状態です。
これでは十分な性能を発揮出来ないばかりか走行や他のパーツにも悪影響を与えかねません。DSC05500_Rコントロールアーム・プッシュロッド共にブッシュだけでなくボールジョイントの状態も良くなかった為、アームごと交換致します。
DSC05503_R新しいコントロールアームを装着致しました。
頻繁に交換するパーツでは有りませんが、走行に影響するパーツですので特に古い車輌をお乗りの方は
コントロールアームを交換するだけで走行時の安定性が格段に向上し高速走行時の不安も改善されます。
DSC05506_R新しいハブベアリングと外したパーツです。
交換の際はベアリングだけでなく、ベアリングを固定するナットやダストカバー・シーリングキャップなども新品に交換致します。DSC05507_RDSC05508_Rトルクレンチを使用し規定のトルクで締め付け、緩まないようにセンターロックナットのカシメをしっかり行い
ハブ交換は完了です。DSC05554_R取り外したスタビライザーブッシュと新品のパーツになります。DSC05555_R所々ヒビが入り断裂しているのが確認出来ますね。
装着状態だとゴムという素材の特性上、このような断裂が発見できない事もあり
走行時のある一定方向の力が加わった際に、写真のように断裂が進むことがありますので
装着状態で大丈夫そうだと安易に判断するのも、いかがなものかと思います。
DSC05559_R最後にステアリングのジョイントディスクも交換致します。
DSC05563_R外したステアリングのジョイントブッシュと新品のパーツです。
こちらはそれ程酷い劣化は見られませんでしたが、
経年を考慮して他の部分と同様に新しいパーツへ交換致します。DSC05566_R全て装着後、ALPINA基準値にホイールアライメント調整を致します。
基本的に4輪ホイールアライメントはメーカーの基準値がございますが、
車輌状態によりベストな調整はそれぞれ異なりますので、まずは基準値をベースとして
テストランを繰り返しながら、この車輌に適した数値を導き出して調整を行います。DSC05570_Rテストランは通常走行だけでなく、高速走行も行い問題がないかを確認致します。
走行後、高速域でのハンドルのブレが解消されただけでなく、
ステアリングの反応も良く、気持ちの良い走りを体感出来ました。
その後、オーナーへ引き渡して終了です。
また何か御座いましたら、お気軽にご相談下さいませ。

今回、街中の走行では感じられず、高速走行中のある一定速度域でのハンドルのブレという事でしたが
どこかが一箇所だけ駄目という訳では無く、何箇所かの原因が起因しての不具合だと考えられます。
こういった修理はお預かりに時間をいただく事がほとんどなので、その間はオーナー様にはご迷惑をおかけいたしますが
必要な方には代車をご用意しておりますので、お気軽に申し付け下さい。

2015年11月27日