第4回 4輪アライメントに関するインプレッション
今回は4輪アライメントのインプレッションです。直接パーツを取り付けたり、修理したりという作業ではありませんが
車を乗っていく上で非常に重要な作業といえるでしょう。走る。曲がる。止まる。と言った車の基本動作に問題がある場合、
ホイールアライメントに問題がある場合も少なくありません。たまにご来店したお客様で
『アライメント調整を実施したが真っ直ぐ走らないんですよね。』
と言われる事がありますが、
1、どの部分を調整したのか。
2、自分の愛車のアライメントは何箇所調整可能なのか。
上の2点を把握している方は非常に少ないです。
そこで今回は基本的なアライメント調整箇所の説明等インプレッションしたいと思います。
まず4輪にセンサーを取付ます。調整前に空気圧のチェックを必ずし規定の空気圧に保持します。
一番右の写真が当社にあるテスターになります。
常に最新車輌のデータはインストールしておりますので調整不可能な車はほとんどありません。
車輌の情報をテスターにインプットし、現状の状態をチェックします。
それでは各部の調整開始です。まずリアを調整します。
ここがポイントです。稀に聞かれるのが
『ステアリングがぶれるのってフロントだけの問題じゃないの??
FRだから直進安定性はそんな良くないんでしょ?』
と言われる事がありますがそんなことは無く、
直進安定性の無い車輌はリアが大きく狂っている場合がほとんどで、
正確な作業によって直進安定性はしっかりとしたものになります。
フロントはステアリング操作で調整できますが、リアは全く調整できないのですから
常に車体が斜めになって走っいることになります。
まずリアキャンバーの調整ですが
M3はコーナリングを良くする為キャンバー角はある程度ネガティブ(ハの字)の状態ですが、
あまり角度を付けすぎるとタイヤの偏磨耗を引き起こしますので
ご自身の走行条件にあった角度で、尚且つ規定値内に調整することが望ましいですね。
次にトーの調整です。トーとはタイヤを真上から見たタイヤの広がりを言い、
内側がトーイン。外側がトーアウトと呼ばれこの角度が大きく狂うと走行抵抗が大きくなり
こちらもタイヤの偏磨耗を引き起こします。
また車輌の曲がりやすさにも大きくかかわってくる箇所です。
調整後テストランをしお客様に確認していただき作業終了となります。
その他にキャスター角。キングピン角がありますが今回は省略させていただきます。
アライメントを調整する上でやはり大事なのが、調整する側の人間と綿密に打ち合わせする事です。
もちろん規定値内に調整してあげることは基本なのですが、
ご自身の愛車を普段どのように使用しているか。
年式やブッシュの状態、ボディやアーム類、タイヤの消耗具合等
によっても調整作業の内容は変わってきます。
調整したのに望んでいたものと違ったり、調整したのに偏心カムの締め付けトルクがしっかり守られていない為、
アライメントが狂ってしまっている車輌(過去何度か見ましたが
これは非常に危険で下手をすればアームごと抜けてしまいます)。
せっかく良い車に乗っているのにアライメントを定期的に調整する
必要性を感じられていない方も少なくないと思います。
経年はもちろん、路面の段差を乗り越えたり、駐車場の車止めなどに強くぶつかってしまったりすると
徐々にではありますがアライメントは狂ってきますので、
足回りの交換やブッシュ交換した時だけではなく定期的なサイクルでアライメントを調整してあげる事も
メンテナンスメニューに加えても良いと思います。
調整することにより
直線安定感。加速感の充実。惰性走行時にスーッと進むフィーリングを感じる事が出来ます。
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2007年06月22日