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MAINTENANCE REPORT

第27回 壊れる前のメンテナンス。壊れてからの修理。

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車検と名義変更の依頼で入庫した96年式M3Cになります。
オーナー様はこちらの車輌を個人売買で購入され、当社にご来店されました。
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パッと見た所、綺麗な車輌でしたが、
車輌チェックをした所、マフラーの穴。
ユニバーサルジョイントの異常変形と欠損。
ミッションマウントの異常なねじれ。
デファレンシャルサイドシールからのオイル漏れ。
クラッチの磨耗。
足回りの異常なガタツキ。
etc……..
エンジンやミッション等に致命的なダメージは無いのですが
補器類に大きなダメージが見られる為、非常に調子を落としていました。
お客様と打ち合わせをし、各部の修理とメンテナンスを実施致しました。
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今回の作業はレスポンスを良くするメンテナンスでは無く、安全に走行する為に
各パーツを交換し各部のバランスを取る修理という作業になりました。
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クラッチの交換時ミッションのシャフトにも随分錆が出ていました。
しっかりと清掃し、シャフト部にグリースを塗り元通り組み直します。
どんな作業にも、ちょっとした工夫で小さな異音等が解消するケースもありますので
作業の中のちょっとした一手間や車に対しての心遣いを忘れないよう心がけています。
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エンジンからカチャカチャとメカノイズがしていたのでエンジン内部の検査をし、
エンジン本体を修理するような不具合は見られなかった為、
VANOSユニットのフィルターの目詰まりの清掃。
R2000の施工、清浄性の高いエンジンオイルFUCHS-5W-50を使用し、
METARIZER PROを規定量注入し、エンジンのコンディションを整えました。
結果、アイドリングも安定しカチャカチャと鳴っていたメカノイズも無くなり
走行も4000rpm付近からの吹け上がりは随分良い物になりました。
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整備後、車検と名義変更を終えて納車になります。
今回ももちろんテストランは行いましたが何点か気になる部分も残り今後の課題をお客様と
打ち合わせし納車になりました。
M3のおもしろさを体感するにはもうちょっと時間と手間がかかりそうです。
今回お預かりしたM3は、当初M3らしさ失っていた車輌でしたが
穴が開いてしまったマフラーの交換やオイル漏れ、異常変形や欠損してしまったブッシュ類の交換、
エンジン異音修理の結果随分とM3らしさを取り戻しました。
ですが異常が出ている箇所を長い間、放置して走行していたようだったので
他の部分まで連鎖的に悪くなってしまっている部分も多く見られました。
故障してから直すという考え方を否定はしませんが、
消耗している部分は早期に解決した方が時間的にも費用的にも、負担は少ないのに
・・・・と実感した一台でした。

2007年07月15日