第30回 ステアリングからの異音修理
最近、パタパタと車輌の商談や修理の御来店が多く、メンテナンスレポートも
題材となるものは多く溜まっているのですが、なかなか時間が無く暇を見つけてページを仕上げております。
今回の車輌は50項目の無料点検で御来店いただいたお客様の車輌で右ハンドルのE36-323i
になります。他にも随分とメンテナンス箇所はあったのですがあまり修理例が無い
ステアリングシャフトのトラブルをインプレッションしてみました。
ステアリングを廻した時にキーキーとプラスチック同士がが引っ掻き合っているような
音が出ている車輌が最近多く見受けられます。ベルトのすべって鳴いている音では無く
音自体はエアバックのスパイラルリング周辺から聞こえてくる音なので一回気になりだすと、気になって仕方ありません。
バッテリーのマイナス端子を外し、ステアリングのエアバックモジュールを取り外し、異音箇所の確認をします。
手前から音は聞こえますが、実際はステアリングシャフトの先端部分より音が
出ているようです。 なので、ステアリングシャフト本体を抜き音の出る部分を調べた所、
なかなかステアリングシャフト本体も見る機会は無いので各部を慎重に見てみると
一番先端部と中間部のブッシュとカラーが消耗し、グリス切れも起こしておりそこから発生する異音が
ステアリングに伝わり、スパイラルリング周辺に何かを引っかいたような音として聞こえてたわけです。
滅多に分解しない部分ですから他のブッシュやカラー等も同時に交換し
イグニッションキー裏のプラスチックパーツもヒビが入っていましたので、補修を致しました。
最後にきちっと元通り組み直し、作業は終了です。
一時的に音を消す方法もあるようですが、すぐに音が出始めてしまいます。
何の修理でもそうですが、根本より原因を取り除かないと何の解決にもならない場合がほとんどです。
この現象はE36の右ハンドル車に良く見られます。何故かははっきり分かりませんが
ステアリングシャフトとエキゾーストマニホールドの位置が近いのも原因の一つなのかもしれません。
当社で修理をした車輌は全てデジカメによって修理内容を撮影し、納車時プリントアウトし
お渡しするようにしております。他の方へ愛車をお譲りになる場合等にもご説明しやすいかと思いますし、
乗っていく上でのメンテナンスプランも立てやすいかと思います。それでは次回のメンテナンスレポートをお楽しみに!!
2007年07月18日