【E46 323i】ハブベアリング交換【200,000Km】
少々前の作業になりますがE46 323iのハブベアリング・ブレーキ廻りのメンテナンスをお届けします。
ハブベアリングはタイヤをスムーズに回転させる為の必要不可欠な
ベアリングになります。ボール型とローラー型がありますが
BMWではボール型がほとんどでしょうか。
走行していると、ゴーゴーとタイヤの回転にあわせて唸るように
異音が出るというケースが多く見られます。
まずはブレーキ廻りのチェック。
ローターはメーカー推奨規定値よりも下回っており要交換。
ブレーキパッドもクラックが入り、損壊しているのが確認できます。
ハブベアリングは固着している事がほとんどなので
プーラーやスライディングハンマーを使用し、取り外していきます。
ベアリングに異常がある状態で走り続けると、ハブやスピンドルにも
異常をきたす事もあります。
新旧ハブベアリング。
ハブナット・ベアリングキャップ等も全て新品に交換します。
ベアリング内部はグリスで満たされており、円滑に内部のボールが動くようになっていますが
さすがにグリスも硬化しており、本来の機能とは程遠い状態でした。
新しいベアリングを組み込む際に注意したいのが、グリスの量になります。
当然、新品のベアリングにはグリスが入っておりますが、そのグリス量が少ない事が
ほとんどなので、組み付け前にグリスを新たに充填するよう忘れないように。
トルクレンチで既定のトルクで固定していきます。
ダストキャップは必ず新品に交換しましょう。
たまにそのまま使ってしまっている車をみますが、確実にベアリングの寿命が短くなります。
ローターの交換。
ブレーキパッドとローターの当たり面を確認。
交換時期としては丁度良い時期でした。
ローターとパッドを取り付けし、スムーズにベアリングが回転する事を確認して
フロントは完了です。
リアも同様に作業を進めていきます。
FF車はフロントが固着しているケースが多いですが、FR車はリアが固着している事も多く
抜き取るのに一苦労…
ベアリング内に錆が出ているのが確認出来ます。
スライディングハンマーを使ってもなかなか手強く…
ようやく、外れました。
錆と焼き付きで固着している事が多く、SST必須の作業ですね。
リアハブベアリング新旧。
フロントと同様に、ハブナット等を新品に交換します。
圧入にもSSTを使用。
色々な入れ方がありますが、強引に入れるのだけはNGです。
リアローターの交換。
ローター・パッドを取り付けし全ての作業が完了しました。
交換してみると、タイヤがスムーズに回転しているのが良く分かります。
慣れによって、正常か異常なのかわからなくなってしまうようなケースは
ブッシュなどの消耗と同様に一台の車しか乗れない状況であれば良くある事です。
様々なコンディションの車を、常に見ている私たちであれば
そう時間がかからずにその原因が判明する事もありますので
お乗りの車のコンディションがいまいち分からないというような場合は
お気軽にご相談下さい。
2015年04月22日