【E53 BMW】エアサス修理交換【X5 4.8is】
こちらのX5はエアサス不良で入庫。
まずはトラブルシューティングを開始。
エアサスコントローラー、エアサスコンプレッサー、各センサー、エアホース、ショック本体
どこに問題があるか点検を進めます。
今回は左前のみ下がってしまう状態だったので、ショック本体からのエア漏れの可能性が
高いと予想し点検を進めた所、やはり左前のエアブーツの劣化によるエア漏れによるものでした。
自転車のタイヤのパンクのように簡単に直せれば良いのですが残念ながらショックアッセンブリーでの交換。
本来であれば4本全てを交換したいところですが、オーナーと相談し今回は2本のみの交換になりました。 こちらが取り外した古いショック。
上部のゴムブーツの部分にエアを注入する事により車高を上げ、抜くことにより車高を下げる仕組み。
膨張が激しく、ゴムの劣化が見て取れますね。 こちらが新品。 こうやって新旧を並べてみると、消耗具合が良く分かります。 手前が古いショックになります。
近くで確認すると無数の細かいヒビが入っています。
エアサスは乗り心地も良く、車高もある程度任意で調整でき非常に優れたシステムですが
通常のショックと違いトラブルが出た場合には、ごまかしが効かず即修理が必要になります。
また車高の異常にすぐに気付ければ良いのですが、
気付かなかった場合はタイヤの異常編磨耗がものすごいスピードで進みますので
X5等のエアサス装着車をお乗りの方は、
少しでも乗り心地に異常や違和感を感じたらチェックをする事をおすすめします。 交換自体は通常のショック交換と変わりませんが、エアを送るホース等ありますので
こちらも硬化等による消耗が進んでいないか等をチェックし、問題無ければ新品ショックを組み込んでいきます。 組み込み終了後の動作チェック。エアコンプレッサー等の補助装置も新車時と比べれば性能は落ちていますので
車高調整にかかる時間や調整時の車高等のデータを計測し保存しておくことにより
次回、何かあった場合もトラブルシューティングがスムーズに進みます。
最後にテストランをし、直進安定性やコーナーリング性能に問題が無い事を確認し納車となりました。
2012年12月03日