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【E36 M3】定期点検整備【59,000Km】

本日はE36 M3が定期点検の為入庫致しました。走行距離は59,000kmになります。
この車輌は1年程前に当社で販売した車輌なのですが、販売時の走行は39,000ｋｍでしたので
年20,000kmと走行を楽しんで頂いている様で何よりです。
今回は各オイル類の交換をメインに作業を行います。エンジンオイル交換の際にはフラッシング剤を注入してエンジン内で発生するスラッジやカーボンの汚れを落とし
古いエンジンオイルと一緒に排出させます。
使用しているフラッシング剤はエンジン内部の汚れを落とす事により新しいエンジンオイルの早期汚染を軽減させ
保護被膜が汚れの再付着を防止致します。エンジンを暖めながらしっかりとフラッシング剤を循環させスラッジやカーボンの汚れと共に古いエンジンオイルを排出させます。
エンジンオイルの排出はスラッジやカーボンの汚れが混ざった古いオイルをエンジン内部に
出来るだけ残さない様にする為時間を掛けて排出させます。エンジンのフラッシングを行うとオイルエレメントには洗浄されたスラッジやカーボンの汚れが多く溜まりますので
必ず交換が必要になります。
新しいエレメントと共に装着に使用するOリングやその他のパッキン類も全て新しいパーツへ交換致します。装着前にはエレメントケース内の汚れも綺麗に取り除きます。FUCHS TITAN 5W-50
オイルエレメントを装着した後に新しいエンジンオイルを規定量注入したらエンジンオイルの交換は完了です。ミッションオイルを交換致します。
オイルが冷えた状態よりも油温を上げた状態で排出を行う事が大切です。ミッションオイルも出来るだけ残さずに排出させる事で古いオイルと新しいオイルが混ざる事を防止します。
取り外したフィラー・ドレンボルトは綺麗に洗浄して新しくシールテープを巻いておきます。FUCHS 5SEED 75W-90
ミッションオイルを規定量注入してミッションオイルの交換作業は完了です。次にデフオイル交換致します。
M3はデフオイルの状態のチェックはなるべくこまめにした方が良いですね。
M3は通常のモデルよりもミッションやデフも酷使される状況下に有りますので
走行方法によっても交換時期は異なりますが、
ご自身の走行ではどの程度の走行距離・時間の経過で交換が必要になるのかを
把握していた方が良い状態で走行を楽しむ為にも大切な事になります。こちらもミッションオイルと同様に出来るだけ古いオイルを残さない様に時間を掛けて排出させます。FUCHS HLS90 75W-90
規定量注入してデフオイルの交換作業は完了です。パワステのオイルを交換致します。
専用の機械を使用してフラッシング剤を浸透させステアリング操作で発生したパワステのオイルラインに溜まったスラッジを
古いオイルと共に圧送して排出させます。
定期的にこの様な作業を施す事でギアボックスやポンプのコンディションを良好な状態に維持出来るので故障による不具合を
防止する意味でも大切な作業になります。ブレーキフルードの交換を致します。パワステと同様に専用の機械を使用して圧送させブレーキラインに発生した錆等を古いブレーキフルードと共に排出させます。クラッチフルードを交換致します。
ブレーキフルードと同じく吸湿性が高い為に長い期間放置していると水分を多く含んでしまい
レリーズシリンダー内に錆を発生させます。
そうなるとクラッチのキレが悪くなったり異音を発生させたりします。
最悪の場合はクラッチが切れなくなりギアチェンジをする事が困難になってしまいます。
そうならない為にも定期点検時にブレーキフルードと同様に交換する事が重要です。全ての作業が終了後、テストランを繰り返し作業をした箇所にオイル漏れが発生していないか
走行中に不具合が出ていないか確認をして異常が無ければオーナーの元へ納車となります。

今回は年式に比べ比較的走行距離の少ない状態で販売した車輌でしたが一年で走行距離が20,000kmという事で
平均の走行距離からみても多かったので各部の状態を確認したのですが、特に問題も無くエンジンの調子も良好でした。
E36は20年以上前のモデルになりますが定期的なオイル交換をする事により良い状態を長く保つ効果を期待出来ますので
不具合が起こる前になるべく早いメンテナンスを施し出来るだけ長く快適な走行を楽しんで頂きたいと思っております。
点検やオイル交換等、この記事を御覧になって気になった方は当社までお気軽にお問合せ下さいませ。

2016年04月23日