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MAINTENANCE REPORT

【E39 ALPINA B10】ノッキング修理・各部メンテナンス【64,000Km】

DSC05631_R今回は初めて御来店頂きましたオーナーのE39 ALPINA B10 3.2が入庫致しました。
6速マニュアルミッションを搭載した非常に珍しいモデルで走行距離は64,00kmです。
無料点検で入庫頂いたのですが、ノッキングの症状があるとの事でその症状も含め各箇所を点検確認していきます。DSC05582_Rまずはブレーキを点検確認致します。
ブレーキはマイクロメーターを使用し、ブレーキローターの厚さが基準値内であるか計測致します。
同時にローターの歪みや偏摩耗が出ていないか確認致します。DSC05583_Rマイクロメーターで計測したところ、前後共にブレーキローターとブレーキパッドが交換時期にきておりましたので交換致します。DSC05587_R新しいブレーキローターと取り外したパーツです。DSC05590_R新しいブレーキパッドと取り外したパーツです。
新旧を見比べてみるとパッドの厚みの違いが一目瞭然ですね。DSC05593_Rブレーキローターも見比べるとその摩耗具合がお判り頂けると思います。DSC05597_R前後共にブレーキローター・ブレーキパッドを交換致しました。
基本的にブレーキローターとブレーキパッドは同時に交換をした方が望ましいですね。
すり減ったローターやパッドでは十分な効果を得られないばかりか、異音やブレーキローターのクラックが原因で
重大な事故に繋がる恐れがありますので異常を感じた際はお早めに点検をする事をお勧め致します。DSC05600_Rハンドルにブレがあるとの事でコントロールアームのブッシュを交換致します。DSC05601_R取り外してみるとブッシュにかなりのダメージがみられます。
油圧プレスを使用し古いブッシュを新しいブッシュへ交換致しました。
DSC05608_R基準値で4輪アライメント調整をした後にテストランを繰り返してその車輌に適正な値を導き出していきます。
タイヤの減り具合や各部の劣化具合等でそれぞれ車輌によって調整は違ってきますので、
メーカーで設定された基準値だけでは調整しきれない部分は必ずテストランを繰り返す事で調整する事が重要になります。DSC05610_R専用の機械とフラッシング剤を使用して古い冷却水や汚れを圧送させて排出させます。
冷却水の交換には長年FUCHS FRICOFIN G12を使用しております。
冷却効果が高く、不凍効果、ホースやジョイント部分のシール類等を劣化から守る防錆防蝕効果、
消泡効果(気泡発生によるウォーターポンプ等の機械的損傷・キャビテーションを防ぎます。)に優れた冷却水になります。DSC05611_Rノッキングを解消する為にエンジン内部や吸気系統や燃料室に溜まったワニス、カーボンスラッジ等の汚れを除去していきます。
まずは専用の機械を使用し、インジェクションパージを施工致します。
効果はフューエルラインからインジェクターまでのスラッジを除去する効果があり、
除去されたスラッジは燃焼室に運ばれた後、燃焼されマフラーから排出されます。DSC05615_Rフューエルラインの汚れを除去しておりますので同時にフューエルフィルターも新しい物へ交換致します。DSC05616_R次にVICを施工致します。
吸気系統や燃焼室内のカーボンスラッジの除去をしていきます。
この作業をする事でアクセルレスポンスを向上させ始動性や加速性能等に効果があります。
実際に体感されたオーナーがリピートしてこの施工を依頼される方が多いのも事実です。
エンジンの吹け上がりや加速の違いが体感出来ますのでエンジンの吹け上がりの悪さやもたつきが
気になる方にはこの施工をお勧め致します。
DSC05619_RVIC施工では、点火プラグにかなりの負担をかけますので全て新しいプラグへ交換致します。DSC05620_Rエンジンオイルを交換致します。
交換前にはフラッシング剤を入れエンジン内部に溜まったスラッジ等を古いオイルと共に排出させます。DSC05622_Rエンジンオイルの交換はエンジンを温め、
フラッシングされ汚れたオイルをなるべく時間をかけて残さない様に最後の一滴まで排出させます。DSC05623_R同時にオイルエレメントも新しい物へ交換致します。
フラッシングされて除去されたスラッジが取り外したエレメントにびっしりと付着しているのがお判り頂けると思います。DSC05625_R新しいエレメントを装着後、規定量のエンジンオイルを注入して作業は終了になります。DSC05618_R最終的にテストランを繰り返して不具合や違和感が出ていないか車輌の状況を確認致します。
当初出ていたノッキングやハンドルのブレが解消され、更にALPINA独自のエンジンの吹け上がりや加速性能も
以前とは比べ物にならない程に快適に走行が出来る様に改善されました。

今回は無料点検で入庫され、様々な症状を発見し改善致しました。
人間も簡単な健康診断でも病気を早期に発見出来る場合がございます。
人間が病気をする様に車も使用していれば各部に不具合が出て来るのは当然の事です。
重病になる前に対策をすれば防げる事例も多くありますので、車の健康診断として点検されてはいかがでしょうか?
最近エンジンの吹け上がりが悪い等、車の調子で気になっている方は当社までお気軽に御相談下さいませ。

2016年01月15日