【E46 M3】デファレンシャルオイル漏れ修理【51,000Km】
本日はE46 M3がデファレンシャル付近からのオイル漏れとの事で入庫です。
点検した所、デフとプロペラシャフトの接続部分からのオイル漏れを発見したので
パーツを取り外して早速作業に取り掛かります。
プロペラシャフトを取り外す前に作業の妨げになるマフラー等の排気システムと遮熱版、アンダーカバーを外します。
こういったパーツも取り外した際に凹みや不具合が出ていないか確認します。
マフラー等のパーツを降ろした後、プロペラシャフトを外します。
E46M3はLSD装着車なので通常の車輌よりデフオイルを早めに点検・交換をおすすめしております。
やはり、オイル漏れの傾向を見ていると、デフオイルの交換の意識が低いオーナーのM3は
センターシールやサイドシールからの漏れが酷い場合が多いですね。
早期のデフオイルの点検・交換をする事で結果的にはメンテナンスコストを抑える事が出来ますので定期的なチェックは
費用を節約し快適な走行をする為にも非常に大切な事でしょう。
デフとプロペラシャフトの接続部分を外す前にデフオイルを排出させます。
デフオイルは粘度が高い為、オイルを排出させる前にはある程度オイルを温めた状態から排出させる事が基本ですね。
古いオイルをなるべく残さない様にしっかりと排出させる事が大切です。
センターシールを交換する為、センターフランジを取り外します。
センターフランジを外し圧入されているセンターシールを取り外します。
取り外したセンターシールだけでなく古いロックプレートも同時に新しい物へ交換。
当然ながらグリス止めのシールガスケットも同様に新しい物へ交換が必要になります。
センターシールを外した状態。
ここへ新しいセンターシールを圧入するのですが斜めに入らないように慎重に圧入します。
斜めのまま圧入してしまうとセンターシールが密着しないばかりか傷がついたり変形する事で
オイル漏れに繋がるので慎重な作業が必要です。
新しいセンターシールを圧入。
センターシールは環状バネが内部に組み込まれその反発力によりシールを密着させる事でオイル漏れを防いでいます。
圧入の際にゴミや汚れが付着していると密着性が失われてオイル漏れに繋がるので
センターシールを綺麗な状態にしてから慎重に圧入します。
センターフランジに付いていた古いガスケットを綺麗に取り除いた後、
新しいガスケットを装着してからプロペラシャフトを元に戻します。
プロペラシャフトを元通りに装着した後、新しいデフオイルを規定量注入。
最後にテストランを繰り返しオイル漏れやその他に不具合が出ていないか確認をして全ての作業が終了です。
今回はデフのオイル漏れの作業でしたがE46 M3では比較的多い症状になります。
センターシールもサイドシールも消耗品なのでいつか交換が必要になる箇所ではありますが
早期に点検・交換している車輌はシールの寿命が比較的長くなり安定している傾向があります。
漏れが酷くてもオイル自体の粘度が高く、地面に染みを作るような漏れ方をすることは少ないので
気付かずに乗られているケースも見られますが、定期点検などを行っていれば必ず発見できる箇所になりますので
定期的な点検をおすすめしております。
2017年02月05日