第6回 ラジエタークーラント交換のインプレッション
今回はLLC(ロングライフクーラント)交換作業とLLC交換の重要性をインプレッションしたいと思います。
そろそろ夏が近づき当社にも水廻り系トラブルが多くなっています。
LLC交換は1年毎の交換をお勧め致します。
上の2つは当社で使用しているLLCになります。M3、ALPINAにはやはり高性能なLLCをお勧め致します。
1.FUCHS FRICOFIN(フリコフィン)
添加量わずか15%で、ラジエターの水温を下げ、エンジンの持つ能力を常に100%発揮します。
サーモスタットやヒーターバルブを錆やスラッジから保護し、
熱の分散性を常に最高の状態に保ちます。
燐酸塩を含ますアルミニウム製のシリンダーヘッドやラジエターにも安心してお使いいただけます。
また、シールやホースを傷めません。ダイムラークライスラー、BMW、などの自動車メーカーの承認を得ています。
また他のメーカーのロングライフクーラントと混和性があります。
2.アクティーニアイスウォーター
1. 高次元の吸熱性、放熱性
水温70~80℃付近までは吸熱性が早く(水温上昇が早い)、
それ以上の水温では素早く放熱する。
2. 水温上昇とともに気圧の高まるラジエター内で、
非常に安定した分子群を保ちます。
3. 高純度な分子群のため、長期間おいても変質しにくい。
※保存環境にもよります。
4. 製造ロットの違いによる製品バラツキが少ない。
薄めず使えるブレンドタイプならでは低温からの初期立ち上がりが早いため、
アイドリング時間を短縮することで燃費の悪化を防ぎ、冬期のエンジン暖気も短縮できます。
もちろん強力な防錆剤配合によりラジエター本体・真鍮・ゴムガスケット等を錆およびおびただしい凍結等から保護し、
オールシーズンにご使用いただけます。薄めず使えるブレンドタイプならではの特徴です。
上の商品は当社にてLLC交換時に使用する冷却系等内部洗浄剤とLLC性能向上剤になります。
1.ラジエターフラッシュ
冷却系統内部の水垢、錆を落とします。
2.ラジエタートリートメント
LLCの泡立ちや、水垢の形成を抑え、錆を防止し冷却効果を改善します。
また、有害な電解作用を防ぎます。
当社でのLLC交換方式は専用機材を使用した圧送交換方式になります。
この方式のメリットはエアー混入が少なく、長時間かけずに全量交換ができることです。
まず専用アタッチメントをバイパスしラジエターフラッシュを注入し、約15分程フラッシング作業をします。
フラッシング中に圧送機に新しいLLCを注入します。今回はアクティーニアイスウォーターを使用します。
フラッシング終了後、圧送機とバイパス部をつなぎ圧送開始です。
圧送時間は約10分で終了します。
終了後、バイパス部を元に戻し、エア抜きをします。
少量でもエア噛みがあると冷却効率が悪くなりますのでしっかりとエア抜きします。
エア抜き終了後、ラジエタートリートメント剤を注入し作業は終了です。
ここで、水廻りのパーツで何点か重要なパーツがあります。
ラジエターキャップは消耗品です。やはり1年毎の交換をお勧め致します。
ただのキャップだとおもって油断しているとラジエターの内圧調整がうまくいかない為
LLC流出や、沸点低下によるオーバーヒートを引き起こします。
クーラントレベルセンサーも正常に作動していないといざと言う時に
LLCの低下によって大きな故障になることがあります。
よく当社にはじめてこられるお客様でオンボードコンピューターに
クーラントチェックがでたままお乗りになっている方もいますので、気を付けた方がいいですね。
ラジエターエキスパンションタンクも古くなってくるとガスケット部より
LLCが吹き出してきますので消耗品と考え定期的な交換をお勧めします。
その他にもサーモスタットやウォーターポンプ等重要な水廻りのパーツはありますが
別のインプレッションでご紹介したいと思います。
夏場の暑い時期に90℃前後のクーラント温度がベストです。
右の写真のように色が薄くなってしまって浮遊物が漂うLLCだと
当社の経験上、まちがいなくオーバーヒートします。
しない場合でも他の部分に大きな負担をかけ、トラブルの原因になります。
ちょっとした作業でトラブルを防げるのであれば夏を迎える前に水廻りの見直し、
メンテナンスをしてみてはいかがでしょうか?
今回のインプレッションに関してのご質問、お申し込みはコチラから
2007年06月24日