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MAINTENANCE REPORT

【ALPINA C2 2.5】クラッチ交換【110,000Km】

DSC09559_R本日はクラッチ交換の為、ALPINA C2 2.5が入庫です。
クラッチミート時にガラガラと異音が・・・
アクセルを踏んでも、滑る感覚が伝わってきますので、完全にクラッチの摩耗だと考えられますので
早速ミッションを降ろしていきたいと思います。DSC09513_Rまずはマフラーやプロペラシャフトなど、補機類を取り外していきます。DSC09514_R外したマフラーと遮熱板。
外した各パーツに問題が出ていないかも確認しておきます。DSC09515_R下廻りは大きな問題も無く経年を考慮しても非常に良い状態でした。
次にミッションからプロペラシャフトを外します。DSC09517_R外したプロペラシャフト。
センターベアリングも経年を考慮して同時に交換した方が良いでしょう。DSC09519_Rミッションを降ろしていきます。
DSC09522_R降ろしたミッションは綺麗にスチーム洗浄してから状態を確認。DSC09524_Rハウジング内の汚れも綺麗に洗浄しパーツを交換していきます。DSC09526_R新旧のクラッチカバー・クラッチディスク・レリーズベアリング。
基本的にこの3点のパーツをを1セットとして交換します。
DSC09527_R新旧のクラッチディスク。
比べて見ると摩耗具合が判ります。DSC09528_R新旧のクラッチカバー。
DSC09529_R新旧のレリーズベアリング。
クラッチを切る際にクラッチレリーズフォークが押され、回転しているクラッチレリーズレバーへ伝える役目をしているベアリング。
不具合が出るとクラッチが重くなったり異音を発生させるので注意が必要です。DSC09532_R新旧のボールピンとレリーズフォークスプリング。
消耗品なので交換が必要なパーツです。DSC09533_R荒れているフライホイール面を綺麗に整え、ダイヤルゲージを使用して歪みが出ていないか確認します。DSC09536_Rクラッチ一式を取り付けセンター出しを行います。DSC09539_R汚れていた遮熱板やミッションハウジングをスチーム洗浄して綺麗にします。DSC09543_Rインプットシャフトのスプラインの錆を落としてからグリスアップしておきます。DSC09546_Rミッション本体を元に戻します。DSC09548_R新旧のミッションマウント。
古い方は振動等の負荷や劣化等でボルト部分が折れていました。
E30 M3やALPINAはエンジンの振動が大きい事もあって、寿命は短めです。コマメなチェックを。
DSC09549_R新旧のユニバーサルジョイント。
走行距離・経年などを考慮して他のパーツと同様に交換します。DSC09551_Rプロペラシャフトのセンターベアリングも交換します。DSC09554_R新旧のプロペラシャフトサポート・センターベアリング。
ユニバーサルジョイントと同様に負担が掛かる部分になり今は問題無くても
他のパーツよりも交換時期が早くなる事は確実なので、同時に交換出来る箇所は交換しておいた方が良いでしょう。
DSC09555_R錆などを綺麗に落としグリスアップしてから元に戻します。DSC09556_R新しいユニバーサルジョイント・ミッションマウント、プロペラシャフトを装着して
マフラー等を戻したらクラッチ交換の作業は完了。DSC09558_R作業の後はテストランを行いクラッチの操作に問題は無いか確認します。
クラッチミート時に異音もありませんし、アクセルを踏み込むとエンジン回転数に比例して力強く前に進んでくれるようになりました。

今回はクラッチの交換作業を紹介したのですが、クラッチは運転の方法によって交換時期が様々変わります。
渋滞をメインに走行する場合は半クラッチを多用する為交換時期が早く、
高速走行をメインに走行する場合は交換時期が長い傾向にありますが、やはりそのオーナーの乗り方や癖により様々です。
クラッチレリーズシリンダーを取り外して、クラッチディスクを測定するSSTもありますので
気になる方はお気軽にご相談下さい。

2016年12月09日