【E10 Restoration Second Edition】1971y 2002tii レストアFileNo.6【Round Tail】
本日は1971y 2002tii レストアの状況をご紹介する第6回目の記事になります。
前回までがボディメインのレストアの記事でしたが、今回は細かいパーツ類の作業を御紹介致します。昔の車輌はメッキパーツが主に使用されており、2002も当然ながら多くのメッキパーツが使用されております。
新しいパーツが手に入るのなら一番ベストなのですが、当然新品のパーツを手にれるのが困難なパーツもありますし
しっかりと下地処理を施し、国内で再メッキした方が、綺麗に仕上がる事もあって、新品と再生をうまく使い分けて進めていく事が
大事になってきます。今回の再メッキ処理は外装のメッキパーツは勿論の事、ボルトやこまかなスプリング等も再メッキ処理を施します。今回の再メッキ処理はパーツによってクロームメッキ、ユニクロメッキ、
クロメートメッキ、アルマイトメッキ処理に分けられます。近年の車のメッキパーツは樹脂製のパーツにメッキ処理を施している事も多いのですが
2002のように70年代の車は主にスチールや真鍮・アルミダイカスト等にメッキ処理を行っており、
写真のように経年劣化で下地の母材にポツポツと錆が発生したり
表面まで錆が進行してしまったパーツも有りますのでしっかりと下地処理をしてからメッキ処理をする事が重要ですが
あまりにも腐食が進行しているものは、どんなに下地処理をしてもボツボツとした痕が浮き出てきてしまいますので
全てのパーツが再生に使用出来るとは限りません。
再生出来るかどうかの見極めも大事になってくるという訳ですね。
メッキ作業は下地処理、メッキ処理を専門の業者へお願いをして作業を進めてもらいます。
一度古いメッキを剥離して下地処理を行った後に再メッキ処理を施します。
2002のエンブレムは本来アルマイト仕上げなのですが、六価クローム処理を行います。こちらは新品を使用しますので
仕上がりは相当綺麗になると思います。先程のクロームメッキパーツは見た目の輝きが重要でしたが、こちらのパーツは錆から守り
パーツをより長持ちさせる為に再メッキ処理を施します。
入手困難なパーツが多く再生可能な物はしっかりと再生させて使用致します。
こちらのパーツはユニクロメッキやクロメートメッキ処理を施します。これらのパーツは装飾というよりも
メカニズムパーツがほとんどなので、錆の発生も多いですね。
腐食痕も目立つので、綺麗にメッキが電着してくれるといいのですが・・・
ボルトは新品ですが、クロメート中心で使用していきますので、色合わせも兼ねてメッキをかけていきます。
見えないパーツであっても手を抜かず、見せかけだけではないレストアをお題目に進めているプロジェクトなので
ひとつひとつ新車時にどのように処理されていたパーツなのかを確認し進めていきます。フロントグリル部分です。こちらのパーツは生産中止にはなっていないのですが本国長期欠品中。
欠品しているからといってこのまま取り付けは当然致しません。
アルミを押し出して成形されたアルミ製のグリルになり、ちょっとでも変に力をかけてしまうと
すぐに曲がってしまいます・・・
どのように処理していくか・・・悩みます。
BMWの代表的なデザインのキドニーグリルも。
電着作業がありますので、中央部分はそのままというわけにはいきません。
分解しなくては・・・ご紹介しました様に素材や使用される場所によっても様々なメッキ処理がございます。
見た目重視、腐食防止、素材との相性等を考慮しつつ大切なオリジナルパーツを再生させていきます。
メッキパーツを多用された車輌は綺麗にメッキされたパーツを装着するだけで見違える様な姿に生まれ変わるのが醍醐味ですね。
このパーツ達がどの様な感じに再生されて戻って来るのか非常に楽しみですね。
次回の2002のレストアの記事を楽しみにお待ち下さいませ。
2016年01月22日